見出し画像

中文書店としての 誠品生活日本橋

 多くの人がそうであるように、私も台湾台北に行くと誠品書店信義店を訪ねた。それほど店の作り方に魅力があった。その誠品書店が日本橋に進出したのは2019年9月のこと。
 しかしその後、私は日本橋に出ても、三越や東宝シネマが北限で誠品書店日本橋を訪ねることはなかった。なお誠品書店日本橋といったが、正式な店名は誠品生活日本橋である。書店を核に文具をはじめとする生活用品を販売している。問題は日本橋と言ってもかなり北にあって、日本橋から向かうと微妙に遠いのだ。ところで昨日、地図を見て「発見」したのは、誠品生活が2階に入店しているCOREDO室町テラスがJR神田駅から近いということだ。
 果たしてJR神田駅南口から南下すると、ほどなくCOREDO室町テラスに行きあたった。ただ入店してすぐ不安に感じたのは、大型店舗の夕刻ピーク時にしては客数が少ないことだった。開業後5年近くが経って、ビジネスとしても成功しているかは、気になった。
 がそれはさておき、誠品生活日本橋を今回訪ねた目的は、台湾刊行の出版物、中文書がどの程度、誠品生活日本橋で手に入るかであった。
 果たして「誠品選書eslite RECOMMENDS」「注目の中文書 BOOKS FOCUS」「台湾文化視点 Taiwan's Perspectives」を集めた一角が、それを担っていた。まず関心のあったポイントからいえば、量的には期待にたがわないと感じた。日本国内で台湾系出版物がこれだけの量が展覧されている類例はなく、ここは台湾出版本の聖地に違いない。ただ私は政治経済系の情報本が欲しいのだが、選書が全体にマイルドで、よく言えば文化的で品が良く、その手の尖った本はなかった。
 ただ展覧されているだけでも数があるので、中文書の在庫検索が事前にできれば、よかったのにと感じた。
 なお店舗の内部は、誠品風である。窓際に座席があり読書しながら選書できる。奥には立派な読書室もある。文具を始め生活用品の売り場があり、中国茶のお店もある。
 日本橋店は不幸にしてオフィス街にあり、店内に学生たちの姿がほとんどない。客層は、男性客が思いのほか少ないように感じた。ただ私自身が、開業後5年間、訪ねる元気が起きなかったことからも、そもそもロケーションが悪いと断言できる。ショッピングセンターの銀座から日本橋を辿るとここは最北端。東京駅から歩く元気はとてもでない。ここは仕事で迫られなければ訪ねない場所で、ここに開業するのには大変な勇気が必要だったのではないか。
 そこで頼りになるのがオンラインショップだが、覗くと多言語対応になっていないことに驚いた。そこで可能であればだが、まずHPを多言語対応にして、次に中文書について大事な在庫検索機能を付ければ、誠品生活日本橋独自の魅力が少し高まると考えたが間違っているだろうか。
 アクセス JR神田駅南口から日銀通りを南下するとCOREDO室町テラスにあたる。その2階にある。店舗は中央通り側に面している。
cf.  誠品生活日本橋 日本語のみ 多言語の用意なし 必要なpageにたどり着くのが大変なHP 蔵書検索機能なし
cf.    誠品生活日本橋オンラインショップ 中文書 新着順など振分機能はあるが在庫検索はできないので、中文書蔵書の全貌が把握できない。
cf.    有隣堂在庫検索サイト ここで日本語出版物について誠品生活日本橋の在庫は確認できる。中文書については検索できないとみなした。

台湾選書eslite RECOMMENDSの一角
台湾文化視点 Taiwan’s Perspectiveのコーナー
店内風景(1)
店内風景(2)


main page: https://note.mu/hiroshifukumitsu  マガジン数は20。「マガジン」に入り「もっと見る」をクリック。mail : fukumitu アットマークseijo.ac.jp