Cafe as the third place: Caffe Veloce Kasuga-ekimae
カフェベローチェ(veloce:イタリア語で迅速)のチェーン店の一つ。春日駅前店は席数150。最大とは言わないが、かなり大規模な部類だ。カフェ(イタリア語として読めば「カッフェ」)に入る時、規模はかなり大事な要素で、新聞や本を読んだり少し長居して「仕事」をしたいときには、店主の視線に煩わされない大規模な店がいい。そもそも小さなカフェで席数が6つほどで、先客が店主と話して盛り上がっていたりすると、正直そうした店にあえて入る気がしない。窓際に明るい席があるなしもポイントだが、意外に大事なのは席と席の間隔。一部の飲食店は席数を確保しようと、詰め込み過ぎだ。この店は、席と席の間隔・密度もまあ許容範囲。天井も高く、客数の割に静謐が保たれている。そのためか昔から勉強している学生が多い。たかがベローチェだと考えながら入店した人は、客の多くが一人客でほぼ全員が「仕事」している光景に仰天するんじゃないかな。なお、コーヒーの味も朝はまあおいしいと思うよ。それと勉強や仕事の邪魔だから、おしゃべりするOBASANたちは来ないでね。
ベローチェのfree wifiについて
カフェへのニーズは都市と地方では違う
なおカフェの利用に関しては様々な調査が行われているが、以下に添付したYAYの「カフェの利用に関する実態調査」は調査として新しく、標本の数も大きく、都市と地方の差を明らかにしているなどから、注目して良い。その調査結果によれば、カフェの利用目的は、都市・地方共通してリフレッシュが最大項目で、都市・地方いずれでも、ゆっくりくつろげる空間が求められている。店舗の選択では、都市では清潔感が、地方では従業員の態度が、それぞれ最重視されるといったように、都市と地方でカフェに期待されるものの順位に微妙な違いがあることも指摘されている。
この都市と地方との違いをやや誇張して言えば、都市に居る人は一人になりたくてカフェに行き、地方の人は人と会いたくてカフェに行くのかもしれない。
こうした調査結果はいわゆるカフェ=サードプレイス(third place自宅と職場以外の第三の居場所)論を、確認する意味があろう。
都市で求められる作業カフェ
なお私のサードプレイスについての考え方は、「作業カフェ」と呼ばれるもののニーズに近い。他方、対極にあるのは「コミュニティカフェ」の議論で、コミュニティ再生の場所としてカフェを活かそうという議論だ。この二つの考え方はかなり異質であるように感じている。
コミュニティカフェの議論は、街の喫茶店の機能の議論として使えるが、都市のカフェに今求められる機能の一つは「作業カフェ」の機能だと私は考える。私にはコミュニティカフェの議論は、都市と地方を区別しないで頭の中で妄想を膨らませているようにおもえる。
ノマドワーカー(nomadic worker)の居場所として
ノマド(nomad)とは遊牧民のこと。そこから転じて、wifi環境を求めて作業場をあちこち動かす人をノマドワーカー(和製英語)というようになった。英語はnomadic worker。作業カフェはこのノマドワーカー(英語でnomadic worker)の居場所になっている。
ブックカフェの登場
最近、ブックカフェという類型のカフェも増えてきた。これは都市のもう一つのニーズ。仕事のあとの、あるいは仕事の合間の休息、気分転換を徹底して追求するタイプのカフェである。このカフェでは、休息を取れること、あるいは気分転換を図れることがより大きな目的となり、様々な読み物が用意される。また作業カフェより飲食の質もより高いものが求められる傾向がある。作業カフェとともにブックカフェは、都市生活におけるカフェへの、作業カフェへのニーズとは異なる、休息や気分転換をより重視したニーズを反映したものといえる。
アクセス 都営地下鉄三田線春日下車すぐ。
カフェの利用に関する実態調査(YAY) PR TIMES 2023年5月10日
顧客満足度の高いカフェチェーン(2022年)All about News 2022/09/01
サードプレイス
Jahoo Japan べローチェ 春日駅前店 口コミ
ベローチェ 春日駅前店の評価 2021/06
イタリア語基本フレーズ(Berliz)