鄧子恢 土地改革後の農村工作 1951年12月12日
鄧子恢自述 人民出版社 2007より 長江日報1951年12月13日掲載 写真は1957年2月 全国農業労働模範代表会議にて 鄧子恢伝 人民出版社 あ第二版 2006 冒頭部分より
私は土地改革完成地区における農村工作の中心任務問題について少し話したいと思う。中南区は来年4月末までには、ちょうど1億3000万の人口地区で土地改革が完成する。それゆえにこの問題を明らかにすることは、切迫した必要性がある。
土地改革後、我々の農村における圧倒的にすべての中心任務は、明らかにほかでもなく、農業生産の発展である。農業生産を発展させることだけが、農民生活を継続改善でき、工農連盟を強固にし、人民民主専制を強固にできる。同様に農業生産が発展さえすれば、国家工業化の偉大な建設進行に足並みをそろえること(配合)ができる。もし農業生産が発展しなければ、あるいは発展がとてもゆるやかだと、結果は工業化に影響するだけでなく我々の社会経済に混乱を生み出すだろう。たとえば今年綿花の生産が多くなかったので、全国の綿工場が1ケ月半停止したのはまさにその一例である。それゆえ農業生産を大大発展させるのは、土地改革後の農村工作の総任務であり、この点は確定している。現在研究を要するのは、いかなる(方向に)発展するかという問題である。皆さんが知っているように、土地改革以前は、大多数の農民は封建制度の束縛下にあり、地主の搾取を受け、土地は不足しており、生産資料は不足しており、それゆえ農業生産力は抑えられていた。我々は農民が土地改革を進めることを指導し、地主を打倒し、封建(制度)を消滅させ、古い社会制度を改変した。すなわち、農業生産発展の人が作った障碍を取り除いた。このようにしなければ、農業生産を発展することは、そもそも議論にならなかった。
しかし土地改革が完成し、農民がすでに大量の土地と生産資料を得たとき、農業生産はいかなる(方向に)発展するべきか?ここで主要な問題は、農民の生産はなお、自然災害の障碍を受けやすいということであり、水害、旱魃、虫害、風害そしてそして土質が肥沃でない、 畜力の不足、農具の不良不足,耕作方法後進性などなど、これらはういずれも農業生産力の発展にとり極めて大きな障害になっている。それゆえに土地改革後、我々が農業生産を発展させるには、農民の集団の力を用いて自然災害と闘争することが必要である。まず水利の改修、林の保護、造林、害虫の撲滅により、水、水不足、風、虫の災害を減らすことをめざし、その次に深耕細作、加工施肥、選種、除虫、家畜の繁殖、肥料の蓄積と肥料作り、農具の整備改善、耕作技術の改善などで、農民を支援する。これこそ土地改革後,自然の障碍を減少させ、農業生産を発展させる二つの主要な方向である。生産をうまくやるには農村の民主政治(民主建政)と文化教育工作を強化する必要がある。生産、民主、教育れは土地改革後の農民の三大要求である。またこれらは土地改革後の農村の工作で一体のもの(不可分離的環節)である。
(中略)
我々は土地改革後の農民を指導して、続けて前進し最後には農業集団化の社会主義への道を進まねばならない。これはすなわち黄氾区のトラクターを用いた集団農場の道である。しかしこれは大量のトラクター、大量のガソリン、大量の肥料が必要で、さらにトラクターを扱える大量の熟練労働者が必要で、つまり国家の工業化が必要である。こうした条件は現在のわれわれにはなく、それゆえ社会主義の道は我々の農業生産のはるか先にあり、今日すぐに実行できる現実政策ではない。では我々に今日可能で必要な大量に提唱されるべきはどのような道か?これがすなわち毛主席が早くも延安の時期から提唱している、「組織化(組織起来)」という道であり、現在、河南、湖北などすでに土地改革行った農民が実行しているところである。
(互助合作=共同耕作についての説明)
(中略)
しかしこの種の互助合作経済を発展させるには、あせってはならず以下の原則を守り計画的にすこしずつ前進する必要がある。(1) 私有財産の保護を固く守ること。農民の私有制度の基礎上に互助合作を進め、農民の私有財産を侵犯してはならない。(2) 厳格に自発性と互恵(互利)原則のもとに互助合作を進めねばならない。すべての脅迫命令や押し込み、一方的な行為の押し付けは合作を破壊し生産を妨害するものである。(3)組織形式は必ず低級から高級へと一歩ずつ順序を踏んで自然に発展すべきである。同時にモデルが示されるべきで、実際の経験で農民を教育し、少しずつ広げいたずらに簡略にしてはならない。(4)新式の農具や機器による支援はないという現在の条件のもとでは、大規模な互助は適当でない。互助は小規模であるべきで、生産工具の進歩とともに進むべきで、そうでなければ発展しても頭がぶつかってしまうだろう。