雑誌「東方」の発禁 1996年
及川淳子『現代中国の言論空間と政治文化』御茶の水書房 2012によると1996年に「東方」という雑誌が発禁処分を受けている。pp.108-109
その理由は、文革30周年に際して特集を組もうとしたことが、文革に関する研究や報道を抑制している当局の方針に合わなかったこと。また1996年第二期に顧准特集号を組み、その中で掲載された李鋭の論文が批判を受けたとしている。マルクス、レーニン、スターリン、毛沢東のどこが正しいか、どんな過ちを犯したのか。という李鋭の記述が、マルクス主義に反すると批判された、と及川さんは書いている。p.109
ただこの及川さんの記述では、つっこんだ内容はなお全くわからない。ただ李鋭が、顧准の書物出版にいち早く反応してコメントを寄せたことがわかる。他方、政府共産党がこれを強く警戒したこともわかる。中国で顧准について公に語ること自体が現在でもいささか勇気のいることも理解される。
李鋭の問題の文章については『李鋭反”左”文選』中央編訳出版社 1998 (私自身は未入手)を参照せよと及川さんはいっている。
なお私は李鋭の文章を以下で読むことができた。
李銳《一刻也不能沒有理論思維》原載《東方》1996年第2期 罗銀胜《顾准追思录》中央编译出版社, 2017年,144-153
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