ジレットモデル Gillette model
ジレット社Gilletteが、カミソリのホルダーを安く売って、替え刃をその後継続的に販売して利益を回収するビジネスモデルを作り出したと言われている(写真は増上寺三解脱門)。日本では「ジレットモデル」と呼ぶ人もいる。英語ではGillette modelあるいはrazor blade business modelで、そこで「替え刃モデル」と直訳する人も、内容をとって「消耗品モデル」と呼ぶ人もいる。意味している内容は同じで、顧客を継続的に確保し、安定した収入を確保するビジネスモデルであることを評価したものである。
このモデルには非常に多くのその後の事例がある。プリンターを安く売ってインク代で回収する。ゲーム機を安く売ってゲームソフト代で回収する。携帯電話を安く売ってデータ通信料で回収する。コーヒーマシーンを無料で提供して、コーヒー代で回収する。など。
ところで経営分析において、企業の収入のなかで安定している部分をrecurring revenueと呼んでいる。この大きさは、企業の財務的な安定度を示す数値として重視されてきた。近年、ネットを通じてコンピュータソフトを提供している企業が、個々のソフトを売るのではなく、さまざまなソフトを利用できる会員制度に課金方式を変える動向がみられる(例 adobeの月額会員制度)。ネットを通じた販売やいわゆるシェアエコノミーにおいても、有料会員制度をとって会員向けにサービスを提供することがみられる(例 Netflixのネット動画配信サービス)。こうした場合、料金方式を継続課金subscriptionという形にすることで、サービスを提供する企業では会員の増加とともにrecurring revenueが拡大する。
ここに登場しつつあるビジネスモデルは、recurring revenue modelあるいはsubscription model「サブスクリプションモデル(継続課金モデル)」と呼ばれている。
経済経営用語辞典 (ジレットモデル で採録)
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