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往返交易 中国経済用語

 英語でround tripping   日本語では循環取引、中国語で往返交易(ワンファン・チアオイー)。つまり関係会社間で取引だが、その実質は同じ品物を回転させて、取引の繁忙を装うなど会計操作である。
 round trippingにはしかし投資の世界で使われる意味がある。親会社(A)は海外の租税回避地(税金が安い国)に子会社あるいは実質支配会社(B)を作り、そこを経由して更に国内に(B)の子会社(C)を設ける。このような資金の還流もround trippingという場合がある。中国語では返程投資(ファンチェントオズ)という。
 外資を導入するために優遇措置が取られている場合、(C)はその優遇措置を享受できる。また(A)と(B)あるいは(C)との取引で、(A)の利益を減らすことで(A)は課税を免れることができる。最終的には(B)に利益を集中することで、租税そのものを回避できる。

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