日本の輸出相手国 1985-2017
外国貿易概況 輸出先国籍比率の推移(写真は成城大学成城池)。日本の輸出先としては、もともと米国が圧倒的な存在だったが、1980年代半ば改革開放路線をとった中国への輸出拡大がみられた。これが1989年の天安門事件を契機に縮小した。その後、中国圏への輸出拡大とともに米国の比重は低下。1990年代前半に30%割れ、2000年前後に20%割れとなった。2007-2008の金融恐慌時にその比率はもっとも小さくなり、そこから米国の比率は回復。近年2015-17年には20%前後にまで回復している。日本にとって輸出先として米国と中国の地位の逆転がいつ生じたかは判定が難しい。私見では中国向けと香港向けを合わせたもの(a+b)が米国向けを上回るのは2005-2010年の間(まさに金融恐慌の時期)である。なおa+b=cに台湾dを加算したものc+dが米国向けを上回るのは2000-2005年の間である。
2015-17年の時期、輸出先として金額上位の国のシェアをみると、安定している。米国向けが20%前後。中国+香港が23-24%、中国+香港+台湾が29-30%。これに韓国、タイ、シンガポールを加えると43-45%である。これは米国向けの2倍以上の大きさである。米国以上に、中国そしてアジア圏の経済の影響を日本は強く受けざるを得ない。
1985 1990 1995 2000 2005 2010 2015 2016 2017
米国 37.1 31.5 27.3 29.7 22.5 15.4 20.0 20.2 19.3
中国a 7.1 2.1 5.0 6.3 13.5 19.4 17.4 17.7 19.0
香港b 3.7 4.6 6.3 5.7 6.0 5.5 5.6 5.2 5.1
a+b=c 10.8 6.7 11.3 12.0 19.5 24.9 23.0 22.9 24.1
台湾d 2.9 5.4 6.5 7.5 7.3 6.8 5.9 6.1 5.8
c+d=e 13.7 12.1 17.8 19.5 26.8 31.7 29.0 29.0 29.9
韓国f 4.0 6.1 7.1 6.4 7.8 8.1 7.0 7.2 7.6
e+f=g 17.7 18.2 24.9 25.9 34.6 39.8 36.0 36.2 37.5
泰h 1.2 3.2 4.5 2.8 3.8 4.4 4.5 4.2 4.2
新嘉坡i 2.2 3.7 5.2 4.3 3.1 3.3 3.2 3.1 3.2
g+h+i 21.1 25.1 34.6 33.0 41.5 47.5 43.6 43.5 44.9
外国貿易概況 から国籍別に構成比率を計算
#外国貿易概況 #日本の輸出先 #日本人の海外渡航先
#日本の海外投資先 #在留外国人統計 #海外在留邦人数調査統計
#成城大学
main page: https://note.mu/hiroshifukumitsu マガジン数は20。「マガジン」に入り「もっと見る」をクリック。mail : fukumitu アットマークseijo.ac.jp