方励之 中国應該全盤西化 1986/11/15

方励之《知識分子与中国社会》在上海交大演講1986年11月15日載＜方励之文集第2巻＞pp.231-253(写真は1996年8月1日研究室における方励之。方励之文集第4巻より転載。)

p.250 
問　以下についてのあなたは意見は何か？1) 中国は全般的に西欧化（全盤西化）すべきか。2) 「四化（訳注　四つの現代化）」の成功はただ知識分子の指導によるのか。3) 四化をどう見るか。4) 学生が価値があるなら、なぜ卒業後の賃金がかくも低いのか。
答　実際のところ、この問題について私はすでに回答している。私は全般的西欧化の提案に賛成している。いわゆる全般的西欧化の意味（含義）は全方位自由化（開放）である。というのも、我々は現在の我々の文化が遅れていることを承認せねばならないからだ。全方位自由化はまさに西欧の先進文化の衝撃を受けさせることである。自然と良いものは残り、悪いものは
p.251   淘汰される。
(中略）
問　方先生、あなたは大学院の入試で政治理論の試験問題は必要だと考えるのか。去年廃止（取消）された政治理論の試験はなぜまた今年復活したのか？理工系大学が大量の精力を、必要ない死んだ知識の暗記に使うのは、損失があまりに大きくはないか。
答　私は廃止すべきだと考える（拍手）。というのもこれは完全に形式主義的なものだから。
(中略)
p.252
問　あなたの理想（観念）は中国は全般的に西欧化すべきということか。
答　すでに答えたように、私は全般的西欧化の提案に賛成である。いわゆる全般的西欧化の意味は、全方位の自由化（開放）にある。すなわちいかなるものも先進文化の衝撃を受けないまま存続すべきではない。つまりこれをただ堅持し、討論の余地をないとして、もしその一点が正しくないとしたら。全般的西欧化の意味は全方位の自由化である。というのは我々は我々の現在の文化が確かに世界の先進文化に遅れるものがとても多いことを承認しているからである。（しかし）どこが遅れているか我々はなお明らかでないので、我々は全方位で自由化すべきである。その後、先進文化の衝撃により、良いものは自然に残り悪いものは淘汰される。これが全般的西欧化の意味である。

資料　方励之文集第二巻