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スパイクタンパクとプリオンモチーフ: マサチューセッツ工科大学 (MIT) の総説論文から

コロナワクチンの長期の副反応として、スパイクタンパクがプリオンとして作用し、脳変性を起こす可能性が指摘されています。動物実験でも実際なかなか分からないのがこういった「長期」の副反応 (副作用) です。

マウスが実験動物としてよく採用されている理由は、「体の大きさが小さく飼育用のスペースを省略できる」「純系が確立されている」「世代交代の期間が短い」「遺伝子解析が詳しくされている」「遺伝子実験用の道具も揃っている」などです。ただし寿命が短いので、マウスの実験結果は「長期」の副反応 (副作用) のサンプルとして適しているとは言いがたいのです。

DNAワクチンは既に動物用でも実用化されており、家畜などにも使われる事もあります。しかしながら、家畜である乳牛、肉牛、豚、鶏などは、そのほとんどが数年で屠殺されてしまいますので、人間のように何十年もは生きません (生かしてもらえません) 。したがって実際にワクチンによって自己免疫病や癌を発症する可能性があったとしても、潜伏期間が数年以上になる疾患では発病するまで生きていませんので、長期間の実際の副反応 (副作用) は問題としてなかなか見えてこないのです。

前回の記事でも触れたように、プリオンは微量の摂取でも長い潜伏期間の末にプリオン病を発症する事もあります。そのためコロナワクチンを接種された方は、現在若い方でも将来的な不安材料となる事が考えられるのです。

以下はマサチューセッツ工科大学 (MIT) の総説論文からの続きになります。

Worse Than the Disease? Reviewing Some Possible Unintended Consequences of the mRNA Vaccines Against COVID-19
Stephanie Seneff, Greg Nigh
International Journal of Vaccine Theory, Practice, and Research 2021
https://ijvtpr.com/index.php/IJVTPR/article/view/23

SARS-CoV-2スパイクタンパクが膜貫通タンパク質であり、その配列に5つのGxxxGモチーフが含まれている事を考えると (uniprot.org/uniprot/P0DTC2参照) プリオンとして振る舞うことが極めて妥当である事が分かる。GxxxG配列の1つは、膜融合ドメイン内に存在する。mRNAワクチンは、融合ドメインの隣接する2つのアミノ酸を1対のプロリンに置き換えた改変配列で設計されている事を思い出してほしい。これはタンパク質を強制的に開いた状態にして、膜との融合を困難にするために意図的に行われたものです。これはプリオン病につながる可能性のあるミスフォールドへの危険な一歩であると考えられる。
J. Bart Classen (2021年) が発表した論文によると、mRNAワクチンに含まれるスパイクタンパクは多くの既知のタンパク質と結合し、それらのタンパク質のミスフォールドを誘発してプリオンになる可能性がある事からプリオン様疾患を引き起こす可能性があると提唱している。IdreesとKumar (2021) は、スパイクタンパクのS1成分が機能的なアミロイドとして働き、毒性のある凝集体を形成する傾向があると提案している。これらの著者は、S1には "アミロイドや毒性のある凝集体を形成する能力があり、多くのミスフォールドした脳タンパク質を凝集させる種として機能し、最終的に神経変性を引き起こす可能性がある "と記している。
TetzとTetz (2020) によると、SARS-CoV-2のスパイクタンパクの形態には、他のコロナウイルスのスパイクタンパクには存在しないプリオン領域があるという。これは査読のない論文で報告されたものだが、著者らは2018年に複数の真核生物のウイルスにプリオン様領域を同定した前論文を発表しており、この分野ではかなりの専門知識を持っている (Tetz and Tetz, 2018) 。


第一に懸念される事は、スパイクタンパクのプリオン様モチーフ、プリオン領域です。スパイクタンパクのアミノ酸配列にはプリオン様モチーフ (GxxxGモチーフ) が5つ含まれています。この事はスパイクタンパクがプリオンとして働く可能性を提示します。また、TetzとTetz (2020) によると、SARS-CoV-2のスパイクタンパクの形態には、他のコロナウイルスのスパイクタンパクには存在しないプリオン領域があるという事が分かっています。「他のコロナウイルスには存在しない」というところが興味深いですね。

第二の懸念事項は、mRNAワクチンのスパイクタンパクにはアミノ酸配列の置き換えがあるという事です。スパイクタンパクの機能はACE2への結合に加え、ウイルスの膜と細胞膜との融合です。融合はスパイクタンパクの立体構造が変形して折れ曲がる事によって引き起こされます。mRNAワクチンでは細胞膜との融合を防ぐために融合ドメインの隣の2つのアミノ酸をプロリンで置き換えており、このためにスパイクタンパクは強制的に開いた状態になっています。これは、ミスフォールド型プリオンへの危険な一歩かもしれません。

第三の懸念としては、J. Bart Classen (2021年) らによると、スパイクタンパクは多くの既知のタンパク質と結合し、それらのタンパク質のミスフォールドを誘発してプリオンになる可能性が指摘されているという事です。IdreesとKumar (2021) は、スパイクタンパクS1が機能的なアミロイドとして働き、毒性のある凝集体を形成する傾向があると提言しています。スパイクタンパクは他のタンパクと結合し、アミロイドを形成する可能性があるという事です。スパイクタンパクそのもの、あるいはタンパク複合体がミスフォールドした脳タンパク質を凝集させるコアとして機能し、最終的に神経変性を引き起こすかもしれません。

アミノ酸配列上のモチーフやタンパクの構造、他のタンパクとの結合の多様性からスパイクタンパクがプリオンとして働く可能性が指摘されているという事です。

最後に、特にファイザー社のワクチンに関する情報について紹介する。欧州医薬品庁 (EMA) の公的評価報告書は、欧州でのワクチン販売承認を得るために提出された文書である。この報告書には、製造工程のレビューや、関連する様々な試験データが詳細に記載されている。その中で気になるのが、注射液に含まれるRNAの「断片化した種」の存在である。これは、DNAテンプレートからの転写プロセスが早期に終了したために生じるRNA断片である。これらの断片は、注射後に細胞で翻訳された場合、不完全なスパイクタンパクを生成し、予測できない三次元構造の変化をもたらし、生理学的な影響は、よくても中立、悪くても細胞機能に悪影響を及ぼすことになる。市販されている製品には、このような断片化されたRNAが、臨床試験で使用された製品よりもかなり多く含まれていた。市販品は、より厳格に管理された製造工程で製造されている。
ファイザー社は、RNA断片は細胞内で速やかに分解されると考えられるため、「おそらく...発現したタンパク質にはならない」と主張している。しかし、タンパク質の発現を否定するデータは提示されておらず、査読者は「これら (断片化されたRNA) の形態は特性が乏しく、タンパク質の発現に関して提供された限られたデータでは、意図されたスパイクタンパク以外のタンパク質/ペプチドを翻訳するリスクに関連する不確実性を十分に解決できない」とコメントしている (EMA 2020) 。私たちの知る限り、それ以降、データは提供されていない。
断片化されたRNAから生成されたスパイクタンパク以外のタンパク質がミスフォールドやその他の病的な状態になると断言するわけではないが、少なくとも、存在するスパイクタンパクのプリオン関連のコンフォメーション変化を促進する細胞ストレスに寄与すると考えている。


最近、コロナワクチンへの異物混入が日本で報道されました。金属を含めた異物、不純物の混入汚染は本来は非常に深刻な問題のはずですが、ワクチン接種を中止したり、見直したりする流れにもなっていません。異物混入や不純物混入汚染と直接関連して問題になるのがワクチンの遺伝子の「品質管理」そのものへの大きな疑いでしょう。コロナワクチンに含まれているRNAには、本来の長さよりも短いものが多く混入している事も報告されています。これらが不完全なスパイクタンパクを生成し、予測できない三次元構造のタンパクを作る可能性があります。そうしたタンパクは、良く転んだ場合は役に立たないタンパクだけで終わってくれるかもしれませんが、悪く転んだ場合には人体に悪影響を及ぼす特殊なタンパクとなるかもしれません。

変異型クロイツフェルト・ヤコブ病は本来は稀な病気で、「狂牛病」の牛を食べた事から感染したと考えられています。この場合プリオンは消化管から吸収されますが、そこから血液脳関門を乗り越えて、あるいは神経軸索を介して脳に辿り着かなければ感染できません。感染までのハードル自体は高いわけです。これに対してスパイクタンパクは血流を循環し、また血液脳関門を乗り越える事もできますので、スパイクタンパクの脳へのアクセス自体はより簡単なのです。

コロナワクチンの短期の副反応としても脳の障害は多数報告されています。短〜中期の副反応を乗り越えたとしても、将来的な新型クロイツフェルト・ヤコブ病への懸念が、いつ爆発するか分からない不発弾のように残り続けるかもしれません。



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*記事は個人の見解であり、所属組織を代表するものではありません。


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