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「イカすバンド天国」という番組を覚えていますか?

僕の人生には常に音楽が付きまとう。

というわけで、今日は、学生時代、夢中で見ていた番組、「イカすバンド天国」について少し話そう。

三宅裕司が司会を務めていた番組、「イカすバンド天国」、通称、イカ天は、89年から90年にかけて土曜の深夜に放送されていた番組である。数多くのバンドが鎬を削る中で、見事イカ天キングに輝いたバンドたちは次々とメジャーデビューの切符を手に入れた。とはいえ、出場バンドはピンキリ。

今日は無数のバンドが出演したイカ天の中で、好きだったバンドと曲を紹介していこうと思う。

まず最初はこのバンド。カブキロックス。沢田研二の「トキオ」のカバーを引っ提げ、登場しました。演奏能力は結構高いし、うまくハードロック調にしてくれたアレンジ能力は特筆すべきだけれど、いかんせん、その出たちと、デーモン木暮に近い氏神一番の声質が仇となり、聖飢魔IIの劣化版だと冷笑されることとなった。僕は結構好きだったけどね。

次はジッタリン・ジン。個性的なボーカルの声だけでなく、軽快で心地よいギターカッティング、正確無比なリズム隊と、演奏力はピカイチ。残念なのは、この名曲がホワイトベリーの曲であると多くの若者を勘違いさせてしまったこと。この曲は、ジッタリンジンの高度な演奏能力があるからこそ映えるんですよ。

さて、お次は人間椅子。大好きなハードロックバンド。この映像は初めてテレビに登場した時の人間椅子の模様。江戸川乱歩の小説をモチーフにした歌詞、ベースの鈴木さんの鼠小僧のいでたち、そして、この頃から独特の存在感を醸し出している和嶋さんのギター。最高のトリオ編成バンド人間椅子は、30年以上経った今でも最前線で活躍中デス。

さて、イカ天といえばこのバンドを紹介しなくてはならないでしょう。イカ天史上、最も高い評価を得たバンドだと言っても過言ではありません。個性的な面々は、扱ってる楽器まで個性的。まるで童謡のようなメロディ。丸ごとメタファーだと思えるような超難解な歌詞。スキマのある曲調の中で正確に演奏する能力。全てが他を圧倒していました。

お次は、ブランキー。あの椎名林檎さんをも魅了したベンジーこと浅井さんの存在感は絶大。ブランキーといえばとんがった曲が多いんだけれど、僕が一番好きなのはこの曲。ブランキーの中では異質の曲だけれども、ベンジーの優しい歌声とメロディは多くの人をブランキーファンにするでしょう。

そして最後は、イカ天出身バンドの中で僕が一番好きな、マルコシアスバンプ。数多くのバンドが登場したこの番組の中で実力、ビジュアル共に群を抜いていました。中性的な秋間さんの歌声、サトケンのテクニカルなベースライン。全てが最高でした。番組ではグランドイカ天を狙うたまに僅差で敗れたものの、その後、仮イカ天キングの座に収まり、5週連続で勝ち抜き、無事、グランドイカ天キングの座を射止めました。ほんと、毎週、彼らの演奏を見るのが楽しみだったなあ。紹介した曲はミディアム調で少し長めの曲ですが、長さを感じさせないめちゃかっこいい曲に仕上がっています。サトケンの超絶ベースラインを堪能したいのならぜひヘッドホンで聴いてください。

さて、今日はイカ天の特集でした。

90年に惜しまれながらも番組は終了してしまったのですが、当時のバントブームを後押ししたのは間違いなく、その後迎える90年代J-popブームの橋渡し的役割を担ったと言っても過言ではないと思います。

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