2009年鴨緑江上流中朝国境旅行(1)
今回の企画は、中朝の国境河川である鴨緑江を上流までさかのぼり、国境を舐めるような眺めまくるという少々アブナいものである。かといって危険な真似は一切しないし、する度胸もないので、安心してこのページをご覧いただきたい。期待外れだという声には耳を貸さない。
出発は瀋陽。そこから通化までバスで移動。瀋陽北駅の側にあるバスターミナル(写真)ではなく、北駅ロータリーの中のバス乗り場に通化行きがある。
通化でバスを乗り換える。ここには好太王などの碑文で有名な高句麗遺跡がある集安という街へ行くバスもあり、鴨緑江の上流から返ってきた後に行くつもりだが、今回は臨江という街へ移動。ここまで来るとガイジンらしき物体は全然見かけない。
臨江は地方の小さな一都市。北朝鮮国境がなければ、とても外国人が訪れる理由が見いだせないところ。そんなだから、普段はネットで宿を予約するのだが、ここは予約できるホテルが見つからなかったので、現地で探すことに。
小汚いところは嫌なので、第一印象で選ぶ。ところがチェックインで大揉め。泊まるだけなのにどうしてこうなるのか訳が分からなかったが、どうやらパスポートにビザがないのが原因だった。日本人は短期滞在ならビザがいらないということを誰も知らなかったのだが、つまりここは基本的に外国人はこない街だということ。どえらいところに来てしまった。
今回の第1ビューポイント。鴨緑江もここまで行くとかなり川幅が狭まる。対岸は北朝鮮。景色を眺めていると、ふと日本へ電話したくなり、携帯電話で職場へ電話して特段異常のないことを確認。こげなところでなにしてんねん。
食事がすんでホテルに帰ったら、またひと悶着が。ノービザ問題(本来問題なんかではないのだが)で今度は公安が押し掛けてきた。しかしながら言葉の壁で取り調べはどうにもならず。ホテルの人間が、どこかしらから電話で日本語ができる人間を確保して受話器を渡された。先方の人間の日本語能力は怪しかったが、それでも言わんとすることはどうにか伝わったのか、ようやく公安は帰っていった。やはりどえらいところに来てしまった。