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2006年黒部ルート見学(2)
黒部専用鉄道上部軌道のトロッコ列車。機関車はバッテリーで動く。ディーゼルだと、高熱隧道区間で燃料が引火する恐れがあるからとのこと。
トロッコ列車の終点、黒部第四発電所前に到着。ここで発電所を見学。そもそもこの見学会は、関西電力の事業への理解を深めてもらうためのものであり、これからがハイライト、のはず。
発電所は、ここらが豪雪地帯のために地中にある。高いところから施設を見ていると、ショッカーの秘密基地を俯瞰しているような気分になる。こんなすごいところだが、普段は無人とのこと。ここで黒部川の清水のペットボトルをプレゼントされる。
自分は自身の写真を見るのが好きでないので、あまり自分の写真はとらないのだが、みんな記念写真をとるので、つられて自分も1枚だけ、社会主義革命の勝利を祝っている北〇鮮の金〇日総書記の背後で拍手している人になりきっている状態で撮ってもらう。手のひらの打ち方にこだわりが感じられるポーズである。マンセー
見学会はまだ続く。ここから黒部ダムへ脱出する。
トロッコ列車の次は、インクラインというものに乗り込む。
インクラインとは、正確な定義は知らないが、おおざっぱにいえば旅客用ではない産業用ケーブルカーのこと。工事現場の重機みたいな扱いか。黒部川第四発電所建設の際に作られたもので、黒部ダムと発電所を結ぶルート上にある。観光用ケーブルカーと違い、ずいぶん武骨な印象。
インクラインのキャビンに全員が詰め込まれる。
インクラインの軌道の脇には、故障時の対応のため、歩行用の階段も備え付けられている。インクラインはゆっくりと急坂を上っていく。仮に歩行者が競争すると、最初は歩行者が先行するが最後はインクラインに追い越されるとのこと。なんだかウサギとカメの話みたいだ。標高差456メートルもあるのだから無理もない。
キャビンの中で、中島みゆきが紅白歌合戦で歌ったビデオが上映される。中島みゆきがプロジェクトXのテーマ曲「地上の星」を歌った場所は、先ほど通ったトロッコのトンネルの中、発電所前駅のもう少し先のところで、その中継現場には今回のガイドの方も立ち会ったとのこと。その時のことを思い出しながら、ややうっとりした感じで「いやぁ、きれいな方でしたねぇ」と説明していた。
途中で上から降りてきたキャビンとすれ違う。あちら側も見学会参加者が乗っている。黒部ダムから欅平まで降りていくルートだ。ゆっくりと動いているはずなのに、すれ違うのは一瞬だ。なんだか地底まで落ちていくように見えた。
見学会はいよいよフィナーレへ。
インクラインを降りたら、ごく普通のバスが我々を待っていた。ここから黒部ダムまでの「黒部トンネル」区間を走行する。
途中、トンネル工事時に作った横穴のところでバスを降り、歩いて出口へ向かう。ここは剣岳の東側すなわち裏側にあたり、こちらから見る剣岳を「裏剣」とも呼ぶ。写真ではわかりにくいが、この日は快晴。標高の高いところでありかつ梅雨の時期でのこの天候はめったにないとのことで、裏剣もはっきりと見える、らしい。富山市側や日本海側からの剣岳は普通に見えるが、こちら側からの剣岳は、後立山連峰からぐらいしか見ることができないから、貴重な景色といえる。
再度バスに乗り、終点の黒部ダムに到着。バスを降りて少しトンネル内を歩くと、観光エリアの扇沢行きトロリーバス乗り場あたりに着く。一旦ここで全員集合し、ガイド氏に拍手を贈って解散。
ここからは各自勝手に移動することになる。富山側に行った方が観光的には面白いのだが、名古屋方面に帰るには時間がかかる。第一もうへろへろ。なので長野県側に移動することにする。
トロリーバスに乗り、扇沢からは乗り合いバス、信濃大町から松本まではJRのローカル線で移動したが、ほとんど失神状態。さらに松本から名古屋まで特急列車で約2時間だったが、爆睡。完。