決勝までのリギングと選手のやる気:観客としてコーチとして20240909
今までは
レースの伴走は
レースをひたすら応援していたけど、
今回は
応援するための伴走ではなくて
純粋に
「どこを変えたら次のレースもっと速くなるだろう」
という風にずっと見ながら伴走していた。
他の艇と比べて
エントリー直前の船の止まりが大きいと分かれば、
次のレースアップ時に
エントリー時の船の止まりを減らす、もしくは
止めていることを気づけるようなドリルを入れてもらったり、
他の艇と比べて
船の進みがなんだか気持ち悪い、
押しているはずなのに進みが悪いときは
オールの長さを0.5cm〜1cm短くして
力と船の進みが一致するようにした。
他の艇と比べて
オールが潜っているような感じがあれば
ブッシュを5-3にしたり、6-2にしたり、
本当にいろいろいじった。
レース毎にリギングを変えるクルー、チームは
どれだけあるのかわからないけど、
予選と準決勝、
準決勝と決勝が
違うクルーにもし見えていたなら
それはリギングが違うから。
漕ぎ方は中々直前には変えられないし、
変えれたところで「思い出してもらう」ぐらい。
事前にその漕ぎ方を知っていなけれな
漕ぎを変えることはできないけれど、
リギングはすぐ変えられる。
もちろん、できるだけ違和感がないように、
「漕ぎやすくなる」だけにしなければいけない。
インボードやスパンを変えるのは
グリップの軌道が変わるのでちょっと怖い。
ハイトを変えるのもちょっと怖いが、
例えば5mm変えたいとしたら、
とりあえず1cm変えて、5mmに戻せば選手は
違和感なく漕いでくれる。
本当は
予選から最適なリギングが見つかれば良いんだけど、
まだまだ未熟。
レースを通して、他の船と比較して、
どんどん変えていくしか今のところない。
勉強。
選手のやる気
インカレや全日本、なんでもいいのだけど、
「会心のレース」は大会期間中に1レースしかできないと思っている。
そこで満足してしまうと、
どうしても次にもっといいレースってのが中々できない。
なぜなら、もう「良いレース」をしてしまったから。
勝ちたい思い、
よりよく漕ぎたいというプラスの思いの他に、
悔しい思い、
鬱屈した思いみたいな、
マイナスの感情のはけ口としてのエネルギーっていうのが
きっとあると思っている。
だからこそ、
予選、敗者復活、準決勝では
「会心のレース」はさせたくない。
すべては決勝のために。
もちろん、敗者復活がターゲットなクルーもあれば、
準決勝が大一番なクルーもある。
そのクルーによって違うけれども、
もし「決勝」にすべてを賭けたいのなら、
不完全な状態で準決勝に勝てるようにしなきゃいけない。
すべてのプラスエネルギーとマイナスエネルギーを
決勝にぶち込むために。
不完全な状態で準決勝負けてしまうと元も子もないのだけど、
そこはもう信じるしかない。
リギングと選手のやる気。
レース期間中の最後の仕上げ。
来年はもっと事前に準備できるようにしたい。