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岩手・鹿(しし)踊り

この踊りは、お獅子なんだろうか、それともシカなんだろうか。

「鹿」の字が使われていて、たしかに鹿らしい角を持っているから、シカさんが太鼓をもって踊ってくれているんでしよう。獅子舞でなく、シカを選び取り、ひとりの踊り手だけではなく、みんなでシカたちが踊っているおまつりを作り上げたのは、この地域の人たちの知恵だったのだろうなと感心します。

踊らなくてはならないし、シカさんたちの足もとは見えます。それをしっかりと脚絆みたいなのでくるんであって、まるでシカのあしが見えているような衣装になっています。

太鼓は不自然たけど、でも、みんなで踊るとなると、横で人間たちの伴奏やうたで舞うパターンもあるけれど、それは採用しなくて、ちゃんと踊り手のシカたちが舞う姿が幻想的で、物語がただのお話・架空のものではなくて、ちゃんと生活の中に生かしていくためには、やはり踊り手は、角をつけて太鼓を持ったら、それはすぐ神様のシカになりきらなくちゃいけなかったのでしょうね。

すごく疲れると思うけど、やりがいがあるだろうし、神とともにある自分たちを感じられてねそれは貴重な時間でしょうね。

神のシカになりたい。そして、出会った町の人たちにしあわせを届けたい。黙々と無言の祈りと、静かな音と踊りで、みんなを励ましてあげたい。そんな気持ちで過ごせるなんて、それはしあわせです。私もチャンスがあればやりたかったけど、チャンスないし、音楽のセンスもないしな。やはり無理だろうな。