商品単価を上げて変わったこと / ファッションブランド経営の話

廣瀬です。
久しぶりのnoteなのでリハビリ、備忘録として雑に書き殴る感じで読みにくいかもしれませんがすごくリアルなことを書いていきます。

私はファッションブランドを1つ、セレクトショップを1店舗経営しています。今回はそのファッションブランドの話です。
主に事業者向けの内容です。

経営しているファッションブランドがもうすぐ6周年なのですが、その6年の間で商品単価がけっこう変わりました。
上げていきました。

1~2年目 / 個人でハンドメイドからいわゆるD2C的な感じでスタート
シャツで12,000円くらい
パンツで16,000円くらい

3~4年目 / 引き続きD2Cで主力品番もでき縫製工場に依頼していくように
シャツで20,000円くらい
ワンピースで26,000円くらい
(1~2年目と使用した生地のグレードは同じ)

5~6年目(現在) / D2Cと卸売もあり
シャツで36,000円くらい
パンツで40,000円くらい
(3~4年目よりも生地のグレードは少し上がる)

という感じ。(すべてにおいて日本製)
情勢にもよりますがもう少し上げていきたいと考えています。

上げていったのには理由があります。
元々現在の価格くらいのドメスティックブランドが好きだったのでやりたかったから。
あと経済的に健全なアパレルメーカーをやるには現在の価格でやっていかないといけないと思っているからで、日本で供給された衣料品のうち国産品が占める数量の割合は1.5%(2022年)という縮小傾向においてそれを是正すべく使用する生地は生機(きばた)から日本国内で織られたもの、染色や仕上げ、縫製などできれば全ての生産背景を日本製にするには現在の商品単価で設定しないとその原価が入り込む余地が無く、また生産背景だけにお金がまわるのもダメでブランドとしてしっかりと利益を出し、そのやり方を続けていけるようにしていかないといけません。
主に上記の理由で商品単価を上げていきました。
ブランドスタート時に現在の商品単価でなかったのは、立ち上げたばかりにしては高すぎるかなと思ったからです。

徐々に商品単価を上げていく中で、購入してくださるお客様も変わっていきました。

1~2年目はブランドを立ち上げたばかりなことや、私自身のSNSアカウントで発信していたことで応援のような形で購入してくださるお客様が多かったように感じています。その時に購入してくださったお客様は顔と名前、アカウント名がわかるような間柄だったことがほとんどでした。
オフラインの受注会などで関係性を深めて、とても丁寧に1着を選んでいただいたように記憶しています。

3~4年目は引き続き自身のSNSアカウントで発信し続けていてある商品がバズったこともあり、近い関係だけではなく私自身のことは知らないような、誰だかわからないけどいつも購入してくださってありがたいなぁというお客様が増えました。

5~6年目(現在)は情報発信するSNSを変え、発信方法も個人を打ち出した方法はやめたこともあって、私自身を知っているお客様はほとんどいらっしゃらないと思います。
卸売も始まったことから、私からもお客様を認知することが不可能な場合もあります。
6年間の中で現在が最もお客様と遠い関係と言えます。
お客様との距離は遠いのですが、オンラインストアに急に高額のご注文が入ることもあったりします。値上げした商品単価も比較的通り、購入数も増えおかげさまで売上規模は少しずつ上がっています。
(まだまだもっと伸ばしていかねばなりません。)

それを踏まえて私は以下の認知と解釈をしています。

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