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湘南高校ラグビー部訪問

 僕の高校時代は、ラグビーと勉強の毎日だった。ラグビーでは自主的に練習メニューを考え、試合等で試し、改善することを学んでいた。学校の勉強も大変だったが、素晴らしい先生にも恵まれ充実した日々だった。

 進学校でもある湘南高校のラグビー部は自分の高校時代と似た境遇にあるので、ずっと気になっていた。同校ラグビー部へ、ようやく訪問の機会を得た。
 昔の僕達と同じ様に自分たちで練習メニューを考えていて、皆が楽しみながら一生懸命に取り組んでいて、とても嬉しい気持ちだった。

 まず少し練習を見せてもらってから、僕が感じたことをラグビー部のみんなへ問いかけてみた。最初こそ少し距離を感じたが、少しずつお互いが歩み寄ることができ、良い時間になったと思う。

 僕が大事にしたことは「根拠」「メンバー間の意思統一」「エンジョイ」だ。
根拠とは、例えばそのプレーを選択した理由。
意思統一とは、互いが理解した上でプレーできているか。
エンジョイはそのとおり、楽しく取り組めているか。
これらを意識しながら問いかけた。

 最後は練習で取り組んだことをゲーム形式で実践するチャレンジをした。まだまだ普段の癖が出ていたが、これまでにないコミュニケーションが生まれるなど、良いスキルアップが見られたと思う。

 練習後に、対話によるコーチングをした。彼らからの質問に対して、経験談を交えながら、僕自身が大事にしていることを伝えた。

 例えば、パスがうまくならないので、上手くなりたい。という問いに対して、パス練習の量を増やすだけではない考え方を伝えた。
 僕の場合は、左利きなので、右のパスが下手だった。左と比較すると右の手先の感覚が鈍かったことに向き合い、右手で歯ブラシを持つなど日常で右の手先を使う地道な努力を繰り返すうちにパスが上手くなった。

 つまり、解決したいことの本質・真因を探り、仮説を立て、実践することを大事にしてほしい。
 この繰り返しはラグビーに限らずこれから社会で生きていく上で役立つのではないかと思っている。

 また、湘南高校の皆にはこれからの社会のリーダーになっていって欲しいという想いも伝えた。
 自分たちで切り拓く道で、出会う人に寄り添い、仲間になり、自然と仕事が生まれるような生き方ができたら素敵だと思う。

 短い時間ではあったが、まだまだコロナ禍の制限が多い中で頑張っている学生アスリートと接し、刺激をもらった。

 湘南高校の皆さん、良い機会をありがとうございました!


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