「オーダー車だから良く走る自転車とは限らないんだよ。」というお話(15)
今回から廣瀬さんから伺った設計にまつわる話をいくつかご紹介していきたいと思います。
設計といっても「この車種のこの部分はこのように設計するべき」といったマニュアル的内容では無く、廣瀬さんがどのような点に留意し、設計されていたか、その視座をご紹介していきたいと思います。
初回は、「自転車の性能を、傍(はた)から見て、どうやって見極めるか?」というお話です。簡単に言うなら「自転車の目による診断、視診」というお話。
自転車の性能を数値や方程式で表現することが難しいことは前回記しました。しかし、だからといって外から見て、あるいは計測して、自転車の良し悪しが全く判断できない訳ではありません。「乗り味」まではともかく、基本性能を推測することは出来る…。つまり「見る」ことで、ある程度は「診る」ことができる、と廣瀬さんは言います。
ポイントは自転車を真横からだけでは無く、真正面から、真上から、さらには斜め上から見る。そして、なるべく人が乗った状態で見る、ということのようです。
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設計にまつわること 1 「自転車を診る 1」
A 真横から診る
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