おしっこ

電話中に寒かったからか、したくなって

全然話違うんだけど
ごめん、トイレ行ってきていい？

って聞いた

普通に、いってきなー、待ってるねって言われると思ってた

なのに、

だめだよ、我慢してみない？
って言われた。

予想外で、予想外すぎて
びっくりした

なんで、わかったの？
なんで？なんで

ずっと、ずっと、我慢してみたかった
聞かれてみたかった
聞かれちゃいけないこと、だからこそ恥ずかしさでいっぱいになってみたかった
どんなだろうなって、想像するだけだった

それを知ってたみたいに
言ってきて

あの時は、ほんとうにトイレしたくて
楽しく電話してたから遮りたくなくて我慢してて、もう無理ってなったから言ったんだよ？

なのにさ、なのに

我慢してみない？
そう言われて、すぐに、ドキドキして、今すぐトイレに行きたいけど、
あ、我慢しなきゃ、我慢したい

もうちょっと、頑張りたい、って

もう無理そう？そう言われて、
もう無理、出したいって言ったら

聞かせて？って、また

やだ、やだよ
まだ顔も見てなくて今日話し始めたばっかりで友達でまだいたいのに

飛び越えたくない

「トイレしたいって言わなきゃよかった」
私がやだやだってできないって弱音吐いたら

「言わなきゃよかった？そうなの？
いいよ？電話切る？その方がいいならそうする？どうしたい？電話切ってしてきてもいいよ？」
って

いい子でいたいのに、
がんばりたいのに、
すぐにできなくて
悲しくさせたくなくて
また、やだやだってなってしまう　
あー、って、たかぶって、泣きそうになって　
ぐちゃぐちゃで

優しいのに少しなんだか悲しそうに言うから
「やだ、する」
てすぐに言ってしまう

だけど、

出したい
聞かれたくない
聞かれたい
がんばりたい
恥ずかしい
恥ずかしくなりたい
おしっこ聞かせるなんてだめ

全部の感情ぐちゃぐちゃになって
あ、もういいや、早く出したいって

聞いて、興奮してくれるんだって思ったら、がんばりたい、興奮してもらいたいって気持ちも大きくなって

トイレでズボン下げて、
あ、もう出せるはやくはやくって心臓はやくなって
「おしっこ出してもいいですか」て聞いて？
そう言われて、少し迷ったけどもう考えられなくて
同じこと、言ったの
なのに

「だめだよ」

て言われた。

やだ、やだ、もう我慢できない、こんなに頑張ってるのにって
「ねえ、おねがい、、」絞り出すように懇願するように言うと

「いいよ、出していいよ」

優しく言われて
わけわかんなくなる

たくさんたまってて、
早く出したいのに、いつもみたいに早く出なくて
少しずつ、ちょろちょろっておしりをつたってしか出なくて

出したいと聞かれたくないが合わさって

それなのに、おしりをつたって落ちた水滴はぽたぽたって、音が余計に大きくて
余計に、恥ずかしくて

少しずつしか出ないから出てる時間が長くて
なんで、なんでもっと早く出ないのって
自分の体がわからなくなった

その間、
呼吸は荒くて吐息がもれて心臓は早くて

ただ、おしっこ、してるだけなのに
なんで、こんなに興奮したんだろう
へんだ、へんだな

終わって、
「よくできたね、えらいね、全部聞いてたよかわいかったよ」
そう言われて、

あ、よかったって
嫌われなくてよかった
興奮させられてよかった
がんばってよかった
かわいいって

うれしい
うれしいって

もう2回目はないからねって言うと
そうかな、またしたくなるよ

なんて言われるから

抜け出せなくなりそう