見出し画像

今帰国するしない問題

2020.4.9 留学264日目

コロナウイルスがパンデミックとなった今、海外にいる邦人は滞在先の国にこのままいるべきか、帰国するべきか、その選択をしなくてはならない。そしてその選択に正解はあるのか。

先日私の大好きなYouTuberのバイリンガールちかさんがマレーシアから帰国する決断を動画で発表して大炎上。数日後にその補足としてアップした動画がさらに大炎上。ファンである私は自分なりの応援メッセージをちかさんに送った。

今ネットで確認したところアメリカ国内の累計感染者数は468,286人。週末には50万人に到達する勢い。

私のような留学生、ちかさんのような観光ビザで来ているYouTuberはあくまでも生活の基盤は日本国内にある。国籍、家族、社会的なサポート。

結論、私の意見は自分の行動に自分なりの理由付けと行動に責任を持てていれば帰国しようがしまいが正しい行動だと思う。身も蓋もない結論ですが、法的にも帰国して良い現状で、その自由は誰にも縛られてはいけない。

私は予定通り夏までは帰国しない(現時点は)。ここ3週間以上基本的に自宅待機している。教科書通りの正論を述べるとすれば私の行動は正解に近い。政府からも許可されている散歩、週に一回の食料調達目的でしかホームステイ先の敷地から出ない。まさに政府が求めている行動そのもの。

というのはコロナウイルスを収束させるためには最善だが私と周辺の人の人生を考えるとそうもいかない。

一度目線を変えてこのパンデミックの中で帰国した人達について触れてみる。事実だけ述べるとちかさんはコロナウイルスの脅威と我々のするべき行動を発信、その中でも前向きに生きていこうと訴えていた中での帰国だった。同様に、日本人にかかわらず私の友人にもコロナウイルスについて関心を持ち、日常でも議論していた中でピークとも言えるこの時期に帰国した人は数人いる。

この行動をこれから爆発的な感染が予想される中で、日本に住んでいるみなさんはどう受け止めるか。

「ステイホームとか散々偉そうに発言してたくせに、結局自分勝手に国境を越えて感染リスクを運んでいる。帰国をするにしても決断する時期が間違っている。こういう行動をみんながするから結局収束しない。」まさに正論。現に私の友人も「日本人の行動は信じられない。なぜ日本人は世界がこのような状況になっている今、外に出回って遊んでるの?アメリカ、ヨーロッパなど世界中ではみんな自宅待機してるのに。」と主張していたかと思えば急遽帰国した。「え。一緒じゃない?」と私の心の中でもポロっと本音が出た。

しかし、ここで「そのまま滞在が正解」と思った方には是非ここで終わらずに、現実できなところまで踏み込んで考えて欲しい。

もし私のような状況下に自分自身、またはあなたの一番大切な人がいたとして正論だけで行動することが果たして正義なのか正解なのか、、、

私は3週間以上まともに人と接していない。ホームステイしているが、マザーはフィリピンに帰国中(いつ戻ってくるか未定)で近所に住んでいるマザーの親戚が晩御飯を提供してくれてはいるももの基本的に会うことはない。ハウスメイトは全員帰国して一軒家が2つ分の環境に私は一人で住んでいる。学校は休校した後オンライン授業での対応、ジム、レストラン、観光地、留学生が本来するべき体験を一つもできていない状況。定期的に誰かと会う習慣を失った今、仮に部屋で倒れていたとして誰も気づかない。気づけない(日本の家族に1日一回は生存確認として連絡はしている)。

という環境の中で、滞在する決断をしたことにより、

「万が一感染して重症になっても、今家族はアメリカに入国できないんだよな。というかそもそも感染したら家族からも隔離されるし、志村けんさんも家族は遺体に会えずにお骨になってから会ったんだよな。世界中を思ってアメリカ滞在を続行してアメリカで感染なんてなったら実際どれだけの人が心配して、難しくてめんどくさい手続きがあるんだろう。やっぱり母国に帰って最悪のケースでも周囲が自分に手助けをできる環境にいることが正しい判断なのでは」

とか

「今日本で大切な人が具合悪くなったら、帰国は現状できても、会うことはできないんだよな。」

なんて思う。

「明日自分や大切な人が感染するかも知れないリスクがある中、留学なんかやめて帰国するべき」

と一瞬思ったりもしたけど、

「いや、それってそもそも新型コロナが存在して無かったとしても、自分や大切な人が明日病気が発覚したり事故で最悪会えないのは渡米を決意した時点で覚悟してたじゃん」

なんて思ったりする。冬に祖母が亡くなってまだお墓にも行けてないし。

長くなってしまったが、以上の考えより冒頭に述べた意見に至った。

帰国する人、しない人、すべての人が自分自身の後悔しない選択をし、その上でコロナウイルスから身を守り、元通りの幸せな日常が1日でも早く訪れることを祈ります。

自殺だけはしないで!生きて!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?