#53 雪と憧れ
どうやら10年に1度の寒波が来ているようで、確かに寒い。しかし寒いけれども、冬とはそもそも寒いものだから、こういうものだとも思う。昨日までが寒くなさすぎたのかもしれないとも思っている。冬とは寒いもので、どれだけ着込もうとも震えが止まらない。私にとっての冬とはそういうものだ。しかし昨今はオゾン層が薄くなっているからか、私が太ったのか、これだけ生きていると寒さに慣れるのか、なんだか冬がそれほど寒く感じない。
だから10年に1度というのはなんだかピンとこない。10年前の冬は今の冬と違う気がするからだ。さらに20年前、30年前の冬とはもっと違う。そう考えるとこれから30年後、冬はどうなっているのだろうか。
ここから先は
2,451字
広沢タダシによる週刊エッセイです。初月無料です!
週刊「トノ、御無体な!」
¥400 / 月
初月無料
広沢タダシによる週刊エッセイです。ゆるっと深く、丸い手で引っ掻きます。コメント欄はありませんが、Twitterなどでコメントくださいね。 …
サポートはこちらにお願いします。書く元気をいただきます。