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わたしとHBOC #2

『➕』やっぱり覚悟は出来てても、
こんなに重みのある『➕』ってあるんだな…
あ!すぐ旦那に知らせなきゃ。
LINEを打つ。
『陽性です』
返事
『陽性はオッケーなんだよね?』
…勘違いしてる(笑)
『遺伝子変異があったっちゅーことだす』

何でも良い方に解釈するのは彼の良いとこだが、今回は違うのよ。
…ごめんね、また迷惑掛けるわって心の中で思いながら、迎えを待った。

車の扉を開くと子どもたちが笑ってた。
『お母さん、おかえり。』
まだ小さいこの子たちも、この重みを背負わなくてはいけないのか。
そう思うと涙が出た。
でも、発症して調べるに至ったのが、私で良かったと心底思う。
子どもたちが最初じゃなくて良かった。
母と妹の顔も浮かんだ。
きっと、あの二人なら堪えられないと思った。
どう考えても、これは私がなるべくしてなったのだと、
ここから起死回生の一途を辿るために私に託された『変異』だったんだ。
私じゃなきゃ、白黒つけたいとまで考えなかった。きっと。

そして、ラッキーなことに遺伝性乳がん卵巣がんの研究のパイオニアとも言われている有名な医師のセカンドオピニオンを明日に控えていたのだった。
トリプルネガティブの今後の治療について、聞こうと思ってたけど、タイミングが良い。

『ね!私ってラッキーでしょ。明日のセカオピの先生、遺伝性に強い人だよ。』
『持ってるねー!』
『じゃあお祝いしよう。』

我が家では、いいことも悪いことも何かにつけてお祝いをする。
むしろお祝いと言っては、美味しいものを食べようとするっていう方が正しいかも。

スマホで検索。
遺伝子検査を受けた病院からほど近いとこにあるイタリアンでピザをテイクアウト。
検査を受けた日にも買った、優しいおじいさんのやってるケーキ屋さんでも、存分にケーキを選んで帰路についた。
お祝いに相応しく、全部最高に美味しかった。


次回からはセカンドオピニオン以降のことを書きますが、
本当に思い返すと、今回切除するにあたっては心の葛藤のみならず、
コロナ禍という特殊な状況までつきまとってきました。
ここも見所です。
なんちて。
迷い悩んでる人のちょっとした参考になりますように…

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