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私は私。母は母。 〜関係を変えていくのは娘の側〜


私は私。母は母。こちらは、
加藤伊都子さんの本のタイトルである。

母と娘は仲良くあらねばならない
そのことに苦しんでいた私の話を書きます。
もし同じような気持ちの人がいれば少しでも参考になるといいなと思い、書いてみます。



「お母さんとは縁を切ります。もう私はあなたの子供ではありません。二度と会うことはありません。さようなら」

私はある日そう伝えた。


母は、
娘には、できるだけ苦労をしない真っ当な道を歩んでほしく、できる限りの教育してきてくれた。
とても、教育熱心で、一生懸命、育ててくれたと思う。
理想としては、公務員になってほしかったようだ。

私はいい点数を取ると、母に褒められるので、なんとなく嬉しくて、勉強も頑張っていた。


中学受験に失敗して、いじめという挫折を味わってから、
まさか私はそこから歌手になりたいなんて思うとは・・・
ただ、本当に小さい時から音楽の時間だけが、異様に輝いていて、これだ!と思ってた。
その気持ちといよいよ対峙しなければいけなくなったのは、高校を卒業してどうするか決めなければいけなかった時だ。

大学に行くとばかり思っていた母は、私の「東京へ行って歌手になる」という言葉に、「そんなことできるわけないやろう!!!」と怒った。

私は「歌手になりたい。この道を進まないならば死んだほうがまし!!!」と言い放ち覚悟を決めていたので、一歩も引かなかった。


このことは、母に大きなショックを齎すことをわかっていたからこそ、今まで隠していたが、やはり隠し通して生きてなどいけない・・・・

私もできれば、母が「あらいいじゃない!すごいね!」と言ってくれる人生を歩みたかった。


事務所に入る時、「母に反対されているんです」
と一番初めに社長にも伝えた。
ずっと、心に闇のように引っかかっていた。

私は歌手として道を歩み始めた中、いろいろなことがあって(ここでははしょります)世の中の批判を覚悟で、歌手としての名前そのままで、セクシー女優の道にも進んだことがあった。

そのことは、すぐに知れ渡り、母をまた怒らせてしまう、もう怒るどころ騒ぎではないというのもわかっていたのだが・・・
このチャンスを逃してはいけないと自分の心が訴えていた。

それからは、何年も、何年も、
母は、私のなすことが、理解できないと、定期的に電話に出た瞬間から怒鳴りながら、私に電話をかけてきた。


それを私はいつも一応、電話に出て、聞いていたが
ある日「ぷちっ」と糸が切れて、
あ。もう無理だ。
わかってもらおうと努力を続けたこと。
一般的には、母と娘は仲良くあらねばならない。そう努力するべきだ。
ということが私をとても苦しめていた。

もう、私は十分な大人という年齢であり、
多様な生き方があるこの世の中で、
人に迷惑をかけたり、犯罪をしたりしているわけではない。
確かに、賛否両論あったとしても、
でも、この道すがら出会った人、見てきたこと、経験。苦しいことも楽しいことも、、、すべてこれは私の財産である。
私という一人の人間の生き方が認められても、良いのではないか。

あの時に、私は母に対するわかってほしいという執着やその他丸ごと、捨てようと思った。
もう、この先会うことがなくても、後悔しない。。
「縁を切ります。さようなら」
とはいえ、涙が止まらなかった。
全然嫌いではないのだから。むしろ、好きでいたいのだ。
しかしながら私は私の道を否定するわけにはいかない。
私がはっきりと、母に、母を拒絶する言葉を伝えたのは、それが初めてだった。



そこから電話にも出なかったのだが
驚くべきことにその後、しばらくして
私のライブを、こっそり柱の陰から、見ている母がいた。
女子トイレに入った私に駆け寄ってきた。

妹から、「お母さんが謝りたいって」とラインが来ました。


そんな出来事がありました・・・・。

今は、なんとなく・・・緊張感もありながら
(猫のような距離感??)(多分)仲良しです。



私はとっても感謝しています。

きちんと気持ちを伝えるという難しさや
人といくら話しても、埒が明かず、平行線。
価値観が違う人間がいるということ。
生きる大変さを教えてくれたのは、間違いなく母との関係においてでした。

母に認められたくて、私は、今まで強く懸命に生きてこれました。
それがいい悪いは置いといて、
やはり、ある意味強い愛情を持って育ててくれたこと。
総合的にはとってもとっても本当に、感謝しているんです。

そして、これが書けるということは、色々と私の中で清算が終わっているということです。

うまく伝わるかわかりません。ですがこれが私のありのままです。

どんな時も、本当にありがとう、お母さん。

そう・・・心から思っています。
















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