モンゴメリの『青い城』
こんにちは。
以前の読書会でおすすめされたモンゴメリ著『青い城』が気になったので取り寄せて読みました。
紹介されたのは、大学生の女性です。
知的な雰囲気で女子大生?と思うほど、落ち着きが感じられる方で紹介され『人は誰もが心の中に青い城のように自分の理想とする場所を持っている』といった趣旨の言葉に惹かれました。
主人公のヴァランシーは、29歳の未婚女性。周囲が望まれて結婚していくなか、まだ決まった相手もおらず家族・親戚からオールドミス扱いされ、日々の暮らしを窮屈に感じている。当時は女性が外で働くという時代ではないようで、家族から常にやることを決められているような窮屈な暮らしを強いられている。
一族の束縛から逃れるのは、心の中にある『青い城』に住んでいる自分を想像する時。
ある日、ヴァランシーは医師から余命わずかな事を伝えられます。自身を振り返りこれまでの他人の言いなりになる人生をやめて、自分のやりたい事をやる人生に変えていく決意をします。
一族の集まりで堂々としたヴァランシーは辛辣でありながら痛快。母親や叔父が目を丸くして驚く様子がとても愉快。
親族がこぞって噂している謎の悪名高い(?!)小さな島に一人で住む男性バーニィを庇うヴァランシー。彼の正体は・・・。
ヴァランシーにとっての『青い城』が実現されていくまでの彼女の自由な行動、発言。とても素敵です。わかる人にはわかるというか、見た目や噂に左右されず自分を信じて行動していった結果理想としたものを手に入れるヴァランシーは最強で素敵な女性です。この行動力は現代にも通じるものがある。
最後、一族の態度は本当に腹が立つものですがこういう登場人物がいて主人公が際立つもの。さすが『赤毛のアン』を生み出したモンゴメリさんです。
読書会に行かなかったら、巡り合えなかった作品でした。
こういう出会いがあるのが、読書会の素敵なところ。新しい出会いに感謝です。
今日も読んでくださり、ありがとうございました。