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2023年6月定例議会の一般質問の報告(その2)。「震災復興の総括と経験の保存・活用」について

 名取市議会議員のさいひろみです。

 2023年6月定例議会の一般質問の報告(その2)です。
 閖上地区には、名取市震災復興伝承館があります。時々、様子を見に行くのですが、係の方から「復興に関する資料が、ほとんど無い」とのお話を受け、調べたところホントに少なかったので取り上げました。
 調べていく中で、職員でも知っている人が少ない冊子を入手することができました。

閖上のまちづくり

 閖上のまちづくりという、復興土地区画整理事業の記録誌です。
 震災からの復興までの経過が、非常にまとまっている冊子です。これを作ったのは、事業を手がけた会社が作ったと聞いています。
 この冊子についても調べたところ、図書館に蔵書されていないことがわかました。
 市役所各所に相談したところ、まとまった数があったので、図書館と閖上公民館、復興伝承館などに収めていただくことになりました。

◇ 質問と答弁(概要)

Q:東日本大震災から12年、復興達成宣言から3年が経過した。復興についての所感は。

A(市長):今後も継続し、また、伝承も取り組むべき重要な課題である。

 ハード面の復興事業は、完了したが、被災者の心のケアや地域コミュニティーなどのソフト面は、今後も継続して取り組んでいく必要がある。
 また、震災の記憶と教訓を風化させないよう、伝承も取り組むべき重要な課題である。

市長答弁概要

Q:震災や復興に関わる全ての公文書や記録などを一元的に管理し、保存・活用できるようにすべき。

A(市長):方法を調査研究したい。

 「東日本大震災名取市の記録」を作成した、震災記録室の文書や収集した資料等は、平成27年度に図書館へ移管したが、現在も管理・保存され、公開可能な資料については閲覧に供しており、学術研究などに活用されている。
 それ以外の震災や復興に関わる公文書や記録は、現在のところ一元的な管理や、保存・活用するまでには至っていない状況にある。今後、それらの方法について調査・研究をしたい

市長答弁概要

Q:市全体の復旧・復興をまとめた記録集などを作成し、若手職員への伝承や、他自治体への復旧・復興支援の職員派遣の際に活用し、また未来の市民への伝承にも用いるべきではないか。

A(市長):記録集などの作成を検討する。

 震災から12年が経過し、復旧・復興事業に携わっていた職員も退職するなど、当時のことを知る者も減ってきている。新規採用職員研修では、復興のあゆみについて講義を行うなど、若手職員への伝承を図っている。
 また、平成26年に「東日本大震災名取市の記録」を発行し、それまでの震災の記録化は完了している。
 しかし、他市町村では、復旧・復興の記録を作成し、未来への伝承を図っている事例があることは承知しているので、当市でも記録集などの作成を検討したい。

市長答弁概要

◇ まとめ

 記録集の作成を検討したいとのことで、前進したと感じています。
 ただ、もっと早くに気付けば良かった、という後悔もあります。

 記録誌が完成したら、それを基に復興の検証をしてみようかと考えています。

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