💙受験国語 テストC 小説文 竹下通り

＜テスト対策　小説文解答のポイント＞　初めからシラミつぶしに読んでは時間が足りなくなる。最初と最後の三行をチェックする。本文を読まなくてもできる知識問題から解いていこう。（漢字・指示語・接続語）                  〇場面・時間の変化に気付く。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　  〇出来ごと→心情の変化→身体反応・態度の変化　　　　　　　　　　　　　　　〇主旨（作者が表現したいこと）

💗　題　＜竹下通り＞

題・最初と最後の1行から、全体の内容は、息子が母親と五月の連休に初めて原宿に言って以来、母親を邪険にしなくなった話だと分かります。まずこれをおさえてから、次に問題文を読みましょう。

💗問題文　

　五月の連休に初めて長男と原宿にでかけた。どうしてもヒップホップ系の服がほしいという。電車に乗ると、長男の態度が、急によそよそしくなった。車両の隅に隠れて、こちらを見ようともしない。竹下通り入り口で見失い、駅までもどると、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「定期券で入ったから出れなかったんだよ」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　   と、ぶっきらぼうに言った。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　    マックが食べたいと言うので、トレーを持ってテラスに出ると、すぐ目の前が竹下通りの人波。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「お母さん、こんな席で食べられるなんて度胸ある」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　   と、無表情に言った。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　   おしゃれな店が立ち並ぶ通りで、黒人に呼び止められた。聞き取れぬ息子に、母は言った。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「ヘイ、ブラザー、レッツゴー、やあ、兄さん、行こうよってことよ」　　　　　　　　　　　　　　　　   息子がついて行ってしまったので追った。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　裏道に白い建物があり、所狭しとトレーナーやジーンズが下がっていた。息子は一枚六千円以上もする三点を、一枚に絞りきれず、いつまでも悩んでいた。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　母は、三枚をレジに持っていき、一万円を置いて、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「お金が足りないのですが、息子がほしがってます。これで売っていただけ  ないでしょうか？」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　      と頼むと、レジの黒人はニヤッとして「OK」と言った。息子は白い階段を下りながら、はしゃいでいた。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　    四時ごろに駅前の唯一の銀行で「五月連休中ATMコーナーは開いていない」というポスターを見た。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「母さん、どうするんだよ、帰れないじゃん」　　　　　　　　　　　　　　　　　　   途方にくれた息子を尻目に駅で交渉すると、あきれた顔をして改札を通してくれた。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　      なぜか電車の中で息子は隣に座った。母は自宅にもどると、借りていたものを返すため、自転車をとばした。　　　　　　　　　　　　　　　　          この日以来、息子は母をあまり邪険にしなくなった。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

😀知識問題（漢字・ことわざ・故事成語）

態度（たいど）・  隠れて（かくれて）・ 定期券（ていきけん）・人波（ひとなみ）・無表情（むひょうじょう）・所狭し（ところせまし）・頼む（たのむ）・唯一（ゆいいつ）・ 途方（とほう）にくれる・尻目（しりめ）・交渉（こうしょう）・ 隣り（となり）

😀場所
 電車の中→原宿駅→竹下通り→原宿駅前銀行 ATM→電車の中→自宅　　　　  →母だけ近くの駅へ運賃を返しに行く

😀出来事・心情・態度　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 
急によそよそしくなった、こちらを見ようともしない→母親が恥ずかしい　　　　

ぶっきらぼうに言った→機嫌が悪い　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

無表情に言った→緊張・竹下通りを歩く人に見られている恥ずかしさ　　　 

ニヤッとして→息子と母親のやり取りが、おかしく、値下げも 仕方ないと考えたから　　　　　　　　　　　　　

はしゃいでいた→予想外に格安でほしいものが買えて喜んでいる　　　　　　

どうするんだよ→困惑
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　途方にくれた→困惑　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

尻目に→ 目もくれずに

なぜか～～座った→母を見直した　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

自転車をとばした→借りていた運賃は、はすぐに返したいから

😀母親となんとなくよそよそしくなる時期がありますが、この息子は、お母さんのテラスで食べる積極的なところや英語が聞き取れるとこととか、いつもと違うお母さんに触れられておどろき、はしゃいでいますね。お母さんを見直したのですね。できれば、駅にお金を届けるのは、息子がしてあげたほうが良かったかもです。