受験国語 小説文 I 爆発
<テスト対策 小説文解答のポイント> 初めからシラミつぶしに読んではいけない。時間が足りなくなる。著書名、最初と最後の三行をチェックする 〇本文を読まなくてもできる知識問題から解こう。(漢字・指示語・接続語) 〇場面・時間の変化に気付くこと。 〇出来ごと→心情の変化→身体反応・態度の変化 〇主旨(作者が表現したいこと)
😀題 <爆発>
初めに、題を読むことにより、何かの爆発が起こった話だと分かります。
美知子は、事務を執りながら不安だった。
「先生、K派が消火器点検と偽り、ビル内に時限爆弾を持ち込んだそうですよ。選挙区の事務所にも火をつけられましたし。」
代議士は大きなため息をつき、席を立った。
重苦しい沈黙の後、美知子の真後ろで「バーン」と音がした。机に伏せたりイスを引いた秘書が目に入った。初めに金庫番が、すっとんきょうな声で叫んだ。
「いやですよー、先生。美知子さんに気を使って、ご自分でジュース開けたりなさるからあ!」
美知子が足をガクガクさせて振り返ると、代議士は放心して口を開け、仁王立ちになっていた。全身に白い粉を被っている。右手に栓抜き、左手に破裂したビンのカケラを持って。
美知子は、来客に出すジュースを冷やすのに、冷凍庫に近すぎる上段に入れていたのを悟った。全員口々に、「先生やめてください。」「あーあ」と安堵の声をあげた。
先生は何事もなかったように、
「このままじゃ国会に行けないぞ。すぐに議員宿舎から着替えをとってくるんだ。」
と言った。
新しいものに着替え、事務所から出て行く時に、代議士は美知子と目が合うと、口に拳を当てて、
「ウォッホン!」
と大きな咳をした。
<爆発>
😀漢字
執(と)る/偽(いつわ)り/時限爆弾(じげんばくだん)/選挙区(せんきょく)/代議士(だいぎし)/沈黙(ちんもく)/叫(さけ)んだ/金庫番(きんこばん)/放心(ほうしん)/
仁王(におう)立ち/栓抜(せんぬ)き/被(かぶ)って/破裂(はれつ)/冷(ひ)やす/冷凍室(れいとうしつ)/悟(さと)った/安堵(あんど)/拳(こぶし)/咳(せき)
冷やす・冷凍室の「冷」だが、YouTubeにあるように書いても、受験では正解となります。
😀心情
不安だった→ビルに時限爆弾を持ち込まれたから・選挙区事務所に火をつけられたから。
大きなため息をつき→困惑・困りきっている気持ち。
重くるしい沈黙→困惑・不安・恐怖
すっとんきょうな(いきなり調子外れの奇妙な)→驚いたが、理由がまた間抜けていたので、思わず責める気持ち。
足をガクガク→恐怖
放心して口を開け仁王立ち→恐怖・驚き・混乱・緊張
白い粉→凍結したジュースが粉々になって全身に飛び散っているようす。
栓抜き・破裂したビン→ジュースを開けようとしてビンがパンクしたのが分かる
悟った→思い当ること。真実が分かること。
安堵→安心
何事もなかったように・行けないぞ・来るんだ・口に拳を当てて、「ウォッホン!」と大きな咳をした。→間抜けなことをしてしまい、なかったこととして処理し、威厳を保とうとしている。プライドを保とうとしている。
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