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受験国語 小説文L 花畑
①題名・問題文を確認する。
③知識問題から解く。解けなかったら保留。
②場面ごとに何が起き、どんな感情・心情が起きたか確認して答える。
<題>花畑
<問題>問1 次の漢字の読みがなを書きなさい。
蹴った
上の空
棺
焼却炉
脳裏
満天
問2 一段落目の線が引いてある三か所を見て、清幸に当てはまる態度四文字を答えなさい。
▢▢▢▢的態度
二段落目の線が引いてある二か所を見て、清幸に当てはまる態度二文字を答えなさい。
▢▢性のない態度
問3 母の「あらっ。」という声は、どんな感情を表していますか。二文字で答えなさい。
▢▢
問4 晴れやかで生まれ変わった気分だった。とありますが、どのように生まれ変わったのだと思いますか。十五文字以内で書きなさい。
本文
「おい、おじいちゃんが亡くなったって。葬式は日曜だ。行こう。」
父さんが言った時、清幸は、チェッと舌打ちした。日曜は「入試判定テストだ。清幸は突っ立ち上がると、部屋で、サッカーボールを思いきり蹴った。ボールはペン立てに当たり、大きな音を立てた。
葬式の間中、清幸は上の空で、亡くなったおじいちゃんの顔を見たときも、火葬場で棺が焼却炉に入って行く時、お母さんが、
「ひーっ。」
と奇妙な声を上げて泣いた時も、映画のワンシーンをながめているようだった。
やっと帰路につき、電車に乗るとすぐ、暗記ノートを開いた。右で母の声がした。
「お父さんの花畑、じきに枯れてしまうわ。」
とたんに、清幸の脳裏に祖父が蘇った。
「清幸、花というのはなあ、愛情込めて、毎日声をかけて、めんどうみてあげるとな、美しく清らかな花を咲かせてくれるんだ。それを見た人を幸せにしてくれるんだ。だから、お前の名は清幸なんだ。」
みるみる清幸のノートの上に、涙と鼻水とヨダレが湖を造った。
「あらっ。」
と言って、母がハンカチとティッシュを渡してくれた。
家の玄関で満天の星空を見た時、清幸は、晴れやかで生まれ変わった気分だった。
<問題>
問1 次の漢字の読みがなを書きなさい。
蹴った けった
上の空 うわのそら→ここに心(きもち)がないこと
棺 ひつぎ
焼却炉 しょうきゃくろ
脳裏 のうり
蘇った よみがえった
満天 まんてん→空いっぱいの意味
問2 一段落目の線が引いてある三か所を見て、清幸に当てはまる態度四文字を答えなさい。
▢▢▢▢的態度→自己中心
二段落目の線が引いてある二か所を見て、清幸に当てはまる態度二文字を答えなさい。
▢▢性のない態度→共感
問3 母の「あらっ。」という声は、どんな感情を表していますか。二文字で答えなさい。
▢▢→驚き
問4 晴れやかで生まれ変わった気分だった。とありますが、どのように生まれ変わったのだと思いますか。十五文字以内で書きなさい。
清らかな心で人を幸せにしよう。
大手進学塾のテキストにも、このような話が出てきます。心優しい子は「えーっつ!?信じられない、こんな子!!」と反発の声が出ます。しかし、受験で余裕がなくなってくると、自分がこうならないとも限りません。
「涙・鼻水・ヨダレが湖を造った」の「造った」は大規模なものが出来る時に使います。
花畑を愛するおじいちゃんの言葉が蘇り(よみがえり)、昨日から自分のとった行動が、自分やまわりの人を嫌な気分にさせていた。そんな自分が情けなく、泣いていたのでしょうか。人は思いきり泣くと、ストレスが亡くなりスッキリするもの。そんな清幸を、おじいちゃんは、お星さまになって夜空から見つめているのかもしれません。
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