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母の見守り日記

はじまり

母、要支援2、88歳。
昨年9月に64年連れ添った夫を老衰で亡くし、父と二人で住んでいたマンションでの一人暮らしが始まった。

子供は姉と私の二人。
それぞれ家庭を持っているが、私はマンションから車で5分ほどの近さに住んでいるので、ほぼ毎日(月~金)顔を見に行きついでに弁当を届けている。

弁当を持っていくようになったのは、それまで頼んでいた宅配弁当屋さんが廃業し、そこに代わるところが見つけられなくなってから。
毎日届けるようになったのは、かれこれ、2年くらいになるのかな。
『え!すごい』って言われるけど、夫と私の弁当と一緒に作るだけ。これに時々大学生の息子の弁当が増えるので、夜ご飯の残りを弁当にすることはできないが、まぁなんとか続けている。

姉は、少し離れているので月に1度泊りで様子を見に来たり、時々小さな旅行に連れ出してくれたりしている。

一緒に住む?って話もしたけれど、
一人が気楽という。
未だ、買い物にも出られるし、気兼ねない生活を謳歌したいのかもしれないが、父の死を境に認知機能が怪しくなってきている母。
このまま一人でどこまでいけるのだろうか。

お金のこと

お金の管理は、辛うじて出来ている。
しかし、父の死と同時に父の口座から引き落とされていた光熱水料費や管理費等を全て母の口座に変更したり、父の年金が遺族年金に名称が変わったり、様々な変更に頭がついてきていない。

父の死後、年金の還付金などいろいろ戻ってくるお金があり、すでに指定口座に振り込まれている。しかし、母は支給通知書が来て金額を見ているが、口座に振り込まれた数字を見ても現金を見ていないせいか、あれはどこに行った??と何度も聞いてくる。
支給されますという通知書のことはしっかり覚えているが、
振り込まれましたという通知書のことはすっかり忘れてしまうようだ。

先日、母から支払通知書を見せられ、一瞬私に手渡したことを覚えていて
『通知書はあんたが持って行ったよね』と、何となく私が取った?かのような疑いの目を向けていた。
と私は感じた。
※支払通知書は内容を確認して母に返したのだが、紛失していた。

その都度、通帳に払い込みされていることを説明して理解を得ているが、
すぐに忘れてしまうようだ。

こんなこともあるが、しっかりしている時もあり、本人としても自分でできるって思っていて、手出しされたくない様子。今後どう管理してくのがいいのか悩んでいる。

心の浮き沈み

悲しみというのはすぐに訪れるとは限らないと実感している。
時をおいてつのってくるものなんだ。

父が亡くなって49日法要を終えてほっとした頃からじわじわと悲しみが訪れてきたようだ。
昨年の年末はどん底に落ちて、年明けから2月ごろは暗闇だった。
何をしても涙を流し、どこに行っても父との思い出がある、と外に出かけることもしなくなった。
いつも二人一緒だったからね。
買い物に行くと、
『あれ?今日旦那さんは?』
『旦那さんの好物のマグロ、いいのが入ったよ』
なんて言葉をかけられたらしい。

春先、少し暖かくなってきた頃から心が少し軽くなってきたように思う。
でも、その心はふとしたきっかけで停滞し落ち込んでしまう不安定なもの。
2、3週間のスパンで浮いたり沈んだりしながら今に至っている。

やっと一歩

ケアマネと相談して、三つのことを始めた。

一つ目は、
自治体に独居老人登録を行うことで安否確認の名目で地域の民生委員が担当となり時々自宅訪問をして話をしてくれるというもの。
誰かが気遣って訪ねてくれるというのは、やはり嬉しいようだ。

二つ目はデイサービスの体験を始めたこと。
三ヶ月間無料体験できると言うのを提案してくれた。
三ヶ月の間にぼちぼち慣れていけばいいし、いやだと思えばやめればいいですよといわれて気が楽になったようで、通い始めると同じように伴侶をなくした独居老人がいて共通の話題で話が出来て楽しかったようだった。

三つ目は訪問マッサージの再開。
父がいた頃は二人で週一回男性の施術による訪問マッサージを受けていた。とても上手で楽しみにしていた。
でも、母が一人になった時、お父さんがいないのに男の人を家に入れたくないしマッサージされるのは嫌だと休止していた。
その方がどうと言うことはないのだが、気持ち的に嫌だったとのこと。
なので、女性のマッサージの人に来てもらうことにした。

こうして母が家族以外の人と接する機会を増やしていくことにして、一日中何もしない日を少なくしてみることにした。

さすが、それぞれの専門家。
母との関わりの中で、そっと心に寄り添ってくれているのだろう。
心の浮き沈みは相変わらずあるけれど、気持ちの切り替えが出来るようになってきているように思う。

これから

母が一人暮らし出来る間は、変わらず毎日弁当を届けつつ見守りを続けることになるだろう。
いつまで一人で出来るのだろう。

見守りつつ日々の出来事、思うこと、などなどつらつら記録して、
あわよくば読んで頂いた方からのアドバイスなど聞かせてもらえたなぁ。。と思っています。








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