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『信頼されてるってこういうことなんだな』

みなさんこんにちは。ヒロピです。

『信頼してますか?』
『信頼されてますか?』

『信頼しているかどうか』は自分の心の中のこと
なので答えられると思いますが

反対に、

『信頼されているかどうか』というのは相手の心の中のこと
なのでわからないですよね。

今日は、僕が実際に

『信頼されているなあ』

と感じたお話をしようと思います。


もう5年以上前の話なんですが

普段信頼されていると感じることなんてなかなかないので

今でも僕の記憶にハッキリと残っています。

それではどうぞ。



僕が単身赴任していたころの話。

そこは製造業で金属部品の加工を専門としていた会社でした。

当時、僕は設計職として採用され日々汗をかいていたのですが

ある程度実績が評価され

当時その会社では確立されていなかった

「品質管理」という部署の責任者を兼任することになりました。

「品質管理」というのはその名の通り

「製品の品質を管理する」仕事です。

その工場では、

「プレス加工」「溶接」「組み立て」

を行っており

各部門に検査部隊を設けて品質管理をしていました。

検査員は全部で13人ほど。

「プレス加工」「溶接」「組み立て」は

それぞれ要素が異なるため各部門4~5名ずつに分けて

各々の工程の管理を行っていました。


責任者になって1年ほど経ったある日のこと。

溶接部門のある製品が、顧客の急な要望により

翌日立ち会い検査をすることになりました。

(立ち会い検査とは、その製品が正しく作られているか
顧客が実際に工場へ来て確認することです。)


溶接部門の製品は基本的に完成した2~3日後に出荷のため

社内検査はいつも完成翌日に行っていました。

そのため明日立ち会いということは

今日中になんとしても検査を終わらせ合格判定しなければ

ならないということ。


この突然の状況変化に検査員たちはパニック。

でも慌てても仕方ありません。

検査員たち4名と打合せを行い

定時後から検査を始めようということになりました。


そして検査開始。

通常であれば2時間ほどで終わる検査ですが

こういう時に限って不具合が多発

現場作業者に指導・修正させながらの作業が進んでいきます。

3時間ほど経ち、

「そろそろかな」

と僕は事務所を出て現場に行ってみると

「ヒロピさん、全然です・・・今日中に終わるかどうか・・・」

「そうか、仕方ないな。僕も手伝うよ」

僕は現場経験がなかったため事務処理の作業を手伝うことにしました。


それからさらに2時間後。

「まだ終わらないのか。本当に徹夜になるかもな」

「夜食でも買ってこよう」

そう思って事務所を出て駐車場に向かう途中、

現場をのぞくと信じられない光景が

僕の目の前に飛び込んできました。


さっきまで検査員4名で作業していたはずなのに

人が増えている!


「Aさんどうしたの?」

「Bさん、Cさんまで・・・」


「いや、仲間を放っては帰れないですよ」

「ヒロピさんも残ってるのに僕らが帰ったらダメでしょ」

この3人はプレス加工の検査員でした。


み、みんな・・・(涙)


というセリフはさすがに出ませんでしたが

僕の目頭は一気に熱くなりました。

この瞬間、

「これが『信頼されてる』ってことか・・・やっててよかった」

「信頼されてる」を実感した瞬間でした。


「夜食買ってくるけど何が良いですか?」

「いいんですか?じゃあ俺はおにぎりで」

「僕はお菓子」

「俺ビール」

「わかった・・・っておいっ!」

僕は急いで車に乗り込み近くのコンビニへ向かいました。

その後、3人のおかげで無事立ち会いに間に合わせることができました。


ちょっと熱い話でしたね。

文章書きながら当時を思い出し胸が熱くなりました。

応援に来てくれた3人は当然、溶接製品の検査は未経験です。

なので本職の検査員に聞きながらの作業となっていたため

たぶん本職の人たちの作業効率はかなり落ちていたと思います。

ただ、それ以上に

応援してくれていることが原動力

になっていたんじゃないかと思います。


信頼を得られたとき、力は何倍にもなる


そう強く思いました。

信頼を積み上げるのはそう簡単なことではありませんが

積み上げた先に見えるもの

これが仕事の醍醐味なのでしょうね。

この経験をして以降、僕は『やりがい』や『チームワーク』に

よりこだわるようになりました。


最後に

みなさんも

『信頼されている』と感じたことはあると思います。

その経験を今一度思い出してみてください。

きっと胸が熱くなって気持ちが豊かになると思います。



追伸

その日、想定していた夜食代を大幅にオーバーしたことは
言うまでもありません。



おわりだよ

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