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小説「ヒート2」を読了してみて
私の中で伝説的な映画としての座をしめるのが、マイケル・マン監督作品「ヒート」(1995)である。
中学生のときに初めて見て以来、10回以上はゆうに見ただろうか。細部へのこだわり、ハードコアなストーリー展開、映画史にのこる壮絶な銃撃戦。
劇中では、強盗犯ニール・マッコーリーをロバート・デ・ニーロが演じ、それを追い詰める刑事ヴィンセント・ハナ警部をアル・パチーノが演じていた。そして、ニールの片腕で弟分のクリス・シハーリスをヴァル・キルマーが演じていた。
そして今回読んだのは、その映画ヒートの続編にあたる小説で、映画を基点にその後と、過去にさかのぼって物語をつむぎ出している。
小説では主に、ニールの片腕だったクリス・シハーリスの視点から描かれ、それにヴィンセント・ハナ刑事がシカゴ市警にいたころが描かれる。それに、ウォーデルというイカれた連続強殺犯が加わり、登場人物たちの運命が交錯する。
ちなみに、Amazonの商品説明のページには以下のような文章が掲載されている。
1988年シカゴ。
クリスは切れ者のニール率いる強盗団の仲間とメキシコの麻薬カルテルの現金貯蔵庫を狙っている。
一方、殺人課の刑事ハナは高級住宅地を襲う残忍な連続強盗殺人を追っていた――
7年後、LAの銀行強盗事件で男たちの運命が交錯したとき、血で血を洗う悲劇が産声をあげる。
追う者と追われる者、米国、南米、アジアを跨ぐ犯罪組織の抗争を壮大なスケールで描く、伝説の映画『ヒート』続編!
小説というジャンルをふだんあまり読むことはないが、読んでいてここまで引き込まれるのは久しぶりという気がする。過去と未来という時間軸をいったりきたりするので、読み手はたぶん混乱するかもしれない。
マイケル・マンの映画に「ブラック・ハット」(2017)という作品もあるが、どこかそれを連想させるものがあった。国際世界を舞台にした裏取引など、全世界にスケールアップして物語が描かれているのが特徴的である。
なお、「ヒート2」は映画化も決定しており、当時の俳優たちは今や高齢になっていることから、配役をどうするつもりなのか気になるところだ。
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