日誌2020/7/18 三国志の段
アルバムを整理していると少し前の三国志展の写真が出てきた。
国立博物館主催なだけあって見応えがあったのを覚えている。
特に数百本の矢を天井に飾り、海戦のワンシーンを表した展示が印象に残っている。
三国志との出会い
三国志は演劇、ドラマ、テレビ、アニメ、ゲームと様々な媒体で扱われている時代なのでファンも一際多い。
三国志との出会い方は人によってことなるが、自分の場合はこれだった。
父が田舎の本棚に残しておいた漫画本を譲ってくれたのが小学6年生の時。
クラスメイトが少年ジャンプを読んでいる時に私はこの漫画、全60巻読み耽っていた。
不幸にも学校で同志に巡り合うことはなかったが、必ず全国には自分と同じような子供がいたことを確信している。
英雄たちに魅了されて
劉備、関羽、張飛、諸葛孔明、曹操、孫権、司馬懿、夏侯惇、張遼、周瑜、etc
綺羅星の如く輝いては消えていく英雄豪傑たちの生き様は小学生の自分を虜にするには十分すぎた。
桃園の誓い
黄巾族の乱
反董卓連合
呂布包囲戦
官渡の戦い
赤壁の戦い
劉備入蜀
関羽の敗戦
南蛮征伐
孔明の北伐
五丈原の戦い
今でも漫画の名場面を思い出し、台詞を暗唱できるほどに、子供時代の私は熱中した。
関羽たちのような武将になるには運動神経がなかったので、将来は孔明のような頭脳派の軍師になりたいなどと夢想していたこともある。
小説、映画、ゲーム
私の熱中はしばらく続いた。
とりあえず有名な三国志の小説には手を出した。吉川英治、北方謙三、柴田錬三郎、陳舜臣などである。
私にとっては吉川英治と北方謙三が二大巨頭である。
吉川氏の作品はまさに王道一直線
北方氏の作品はハードボイルドというか、当時の自分にとっては色々な意味で「大人の小説」だった。
このように小説を楽しんでいると、タイミングよくこの映画が公開された。
Part1,Part2共に3~4回は見に行ったような気がする。少ないお小遣いをよくも費やしたものだと今でも思う。
ストーリーにはツッコミどころも多かったけど、潤沢な予算と当時の最新技術で作りこまれた大迫力の映像は決して色あせない名作だと思っている。
多少、ひいき目があるかもしれないが。
ゲームの方でも三国志に手を出している。
無双シリーズで雑兵をなぎ倒す快感を覚え、
戦略シミュレーションで「あと一ターン」の罠にはまって夜更かしして、
カード操作における己の不器用さに歯ぎしりし、
という具合に、自分の趣味の領域が「三国志」に支配されているという時期が確かにあったのだ。
今もなお
昔に比べて興味の幅も広がったし、流石に三国志一辺倒というわけでもない。しかし、あれ程自分が一つの物事に熱中した経験はそう多くない。いまでもネットニュースに「三国志」の三文字が流れていればつい目を向けてしまう。
歴史ものはエンタメの世界では下火だと聞くことも多いけれど、潜在的なファンは決して少なくない。
願わくば、再び多くの人を魅了するような作品が出てくれることを願う。そうなったら、自分は喜んでおカネを落としに行くだろう。
できれば👆の劇場版みたいなものがいい。