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伝統工芸品に潜む魅力と個性とは? 普通の日本人の私が海外生活の中で発見したこと

代打の小松です。
これまで海外販路開拓について記事を書かせていただきましたが、私は作り手さんでも工房で働いた経験もないただの日本人です。ただ、職人さんが継承されてきた技術で作る日本のモノを純粋に素敵だなと感じ、それを海外の方に伝えて使ってもらいたいという想いがあります。
でも同時に、文化も好みも違う人へ日本のモノを販売しても手にとってもらえないのでは、と矛盾を感じることも。自分なりの考え方にはなりますが、「日本の伝統工芸品は海外に需要がある」と、海外で過ごした日々を通して確信したのです。

はじめに

海外生活をしていたとき、「日本人としてではなく現地人に馴染んで暮らそう!」と頑張っていたことが日本の良さに気づいたきっかけです。そうしたことで客観的に日本を見つめることができました。
当たり前ですが、海外の友達はまんま日本人の見た目をしている私に文化のことをたくさん聞いてきました。私はそこまで日本について知らなかったので、聞いてほしくなかったのが正直な意見。でも英語取得のモチベーションが当時高かったので、調べては伝えるということをしていました。そして今更ですが、「日本って物凄く個性的で面白い」と思った点について書こうと思います。

1.どこの国民にも負けない、忍耐強さを持つ日本人

海外のお友達から一番多く言われていたのが「日本人って我慢強い」ということでした。理由を聞くと、「みんなで学校の教室を掃除するから」「地震大国であり、気持ちを強く持って常に備えている」「電車や公共の場では静かにしている」などといったことでした。小さい頃から当たり前に教育されてきたので、ピンとこなかったのですが海外で過ごしていると確かに日本人は、我慢強い人が多いかもと思いました。
そして伝統工芸品はほとんどが手作業なので、グッと集中をして作られています。そういったところに、日本人の忍耐強さというものを感じるのです。そういった工芸品の制作ストーリーは誰も想像できないので、伝えたら必ず共感してくれるでしょう。

2.元のモノを使いやすいように、ブラッシュアップする能力が世界一

私が持っているものすべてに「ほしい!」と言うヨーロッパのお友達がいました。例えばヒノキのお弁当箱を持っていたとき、「ヒノキの臭いが食べ物につかないのか」「ごはんがおいしそうに見える」などたくさんの疑問や感想を言っていました。ヨーロッパでは木材の家具はよくあるが、木の素材をそのまま使用したお弁当箱は珍しい。とくに深く考えず使っていましたが、調べるとヒノキにはお弁当として大活躍できるメリットがたくさんあると気づきました。
日本の歴史を紐解いていくと、様々な国からモノや技術を日本に持ってきた背景があります。昔の日本人は、持ってきたモノをブラッシュアップして自分たちが使いやすいように工夫をしていました。その名残があるのか、MADE IN JAPANは“使う人”のことをよく考えて作られているなと感じます。だから海外の方は、日本製は製法が良いから壊れにくく、長く使えて便利なモノが多いと絶賛するのだと実感しました。私は当たり前に日本製を使っていましたが、職人の方たちはまさに1つ1つ丁寧に作られていて、大切に使ってくださる方の手元に届けたいのだと思いました。以外と日本人よりも海外の方は日本製の良さを知っていて、長く宝物のように使うのかもしれない。

3.食に関して丁寧な人が多い日本

アメリカ人のお友達が夕食を作ってくれたとき、スープ以外ワンプレートで盛り付けされていたことに驚いた。だいたいの日本の食卓では、ご飯椀、おかず皿がいくつかありみんなで仲良くシェアするでしょう。その話をしたら、アメリカはほぼワンプレートで食事をし、オーブンやスープなどといった”ほったらかし調理”を好み、「パッと作れて栄養がとれるので合理的」と言っていたのが印象的でした。そのお友達が日本に遊びに来たので自宅で料理を作って出したとき、1つ1つ食事がプレートで出たことにびっくりしていました。味が混ざらないし、それぞれの料理がおいしく感じると言ってお茶碗とご飯碗をお土産に購入してアメリカに帰国。日本のテーブルウェア商品は、料理をさらにおいしくしてくれる存在だとそこで改めて気づきました。実際、共感したお友達は伝統工芸品を買ったので、日本のモノは海外の人の心を動かせるのだと確信した瞬間でした。
日本の伝統工芸品は海外では需要がないし、必要とされていない、ということではないと感じました。伝え方や見せ方によって共感してくれる海外の方はたくさんいるのです。

まとめ

一般的に日本人からしたら、ベーシックなモノとして捉えられやすい伝統工芸品ですが、見る方向を変えると個性だらけなのです。その個性にすでに気づいている海外の方もいれば、これからその魅力を知る方もいると感じるので、これからも私たちは世界に発信し続けていきます。日本の伝統工芸品にはたくさんの“沼“があり、その沼にどっぷりとハマる海外の方を増やしたい!
そんな私たちは、8月にNYで行われる展示会「NYNOW」にて日本の伝統工芸品やいいモノをご紹介してきます。そこで一緒に展示をしてくれる作り手さんや工房さんを募集しております。ご興味がある方は弊社に直接ご連絡くださいませ。1人でも多くの方に日本のモノの魅力が伝わりますように。

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