社会と自然と地元を知る.

こんにちは。ヒロノリです.
今回は僕が自然環境リテラシー学で得た学び地元の家族、友人、住民の方々にむけて伝えるつもりで話します.
また以下,自然環境リテラシー学のことを適宜「リテラシー」または「リテラシー学」と呼びます.

僕にとってのリテラシー学

まず僕にとってリテラシー学とはどういうものに映ったかを書きます.
リテラシー学は,凄い知識・経験・判断力を持った先生方やガイドの方々見守られながら,天気予報の把握や時間の管理・装備の準備などを、教えてもらいながらも主体的に行なって,アウトドア基礎知識心構えを学んでいく講義です.


ロープワークで作る高度なシステムをガイドの森さん(左奥)に見てもらいながら作っている.


森回第三回のパッキングしたリュック,冬用の大きい寝袋を入れている

リテラシー学の印象の前後

リテラシー学についての受講前印象は,技術・体力的なところで足を引っ張りそうだとか,もしかしたら命を落とすのではないかという不安と(この不安は半分正解),地元で行われるアウトドアへの興味でした.
受講後は,自分でも意外にもできること,できるようになることがあることへの気づきと自信,またアウトドアへの恐怖は少し残りながらも準備やカヤック演習への慣れが得られました.
またスタッフの方々が安全管理徹底されていると感じました.天候などから実行するかしないかのシビアな判断を下したり,ヒヤリハットが起きたときにすぐに反省会を始めるなどの徹底ぶりがすごいと感じました.特に実行するかしないかの判断は長年で培われた知識・経験・判断力があってできることなので真似できないと感じました.


難しいシステムの見本,翌日僕はまるで再現できなかった.


夜カヤックガイドの柴田さんのお話を聞いている僕たち.
話される内容には,昔カヤックガイド中に亡くなったお知り合いについてのものもあった.


山回第三回で作ったキャンプめし.
キャンプめしははじめ自分には作るスキルはないと感じていた.


尾鷲回の2日目朝8時頃
台風が近づいてきており海が荒れることが予想されたので撤収した.


e-bikeを使って大台の森をサイクリング
この後ヒヤリハットが起こる.

アウトドアについて学んだこと・伝えたいこと

スタッフの方々の凄さ

やはりガイドの方々の凄さを感じました.カヤックを漕ぐ回では,柴田さんのカヤックを漕ぐ技術と,また天候や地質,生物についての知識の広さ,深さも感じました.森回では森さんロープワークレスキューについての知識,技術の凄さを感じ,野田さんが「Verde」で安全管理を徹底し,来てくれる人に真摯に向き合って仕事をされているのを感じました.またその知識,経験から得られたと思われるアウトドア,自然についてのシビアな考え方を知れたのが僕としては一番勉強になりました.
また学生スタッフメンタリティがすごいと感じました.実習を通してリーダーシップや集団意識が僕たち受講生に比べ成長していること,また何でも質問しに行くなどの積極性が受講生に比べてあることを感じました.講義を組み立てて,受講生を率いる中で受講生とは違った成長をしたのかなと思いました.


高速でシステムの一部を作る森さん


去年の海回で柴田さんに教えてもらったハマゴウ茶
柴田さんの知識には,どの無人島でも生活できそうな凄みを感じる.


僕らに山会について説明をしているリーダー

安全管理はシビアに

次に学んだことは安全管理シビアにしなければならないことです.
まず「自分・仲間・他人」の順安全確保をしなければならず,この優先順位は徹底しなければならないということです.自分の安全確保が難しい状況では,救助をするのではなく,場所や時間を変えて救助を行う.誰かが溺れている時,助けに行って掴まれると自分の安全が確保できないときはその人を殴って気絶させてでも安全確保をし救助しなければならないそうです.
また不安ならレスキューしないというのも立派なレスキュー(ノーレスキューという)と教わりました.不確かな技術,知識を用いると逆に危険度が増します.僕が講義を受けている中で感じたこととしては達人ほど不安に従うということです.ガイドの方々は安全が不確かな状況には飛び込まないよう徹底しており,また飛び込んだ場合反省を怠らないようにしていると感じました.

防寒対策をある程度していたけど低体温症の兆候がでた僕(手前)
無理せず陸に上がったけどこれも一種のセルフレスキューかも


一週間前に雨の予報があった場合登山ツーリズムを中止することを説明する野田さん(右奥)
安全管理の徹底と利用者へ誠実さを感じた.

社会と自然に配慮する

社会に配慮してアウトドアを楽しめる自然があるのだなと感じました.
まずアウトドアを行う上でルールやマナーを知って守ることは必須だと学びました.知らないことは許されません.またモラルについても個々人が考えながら守らねばならないと学びました.モラルを守る上で,その人の常識・知識・判断力が求められると感じました.
またお金の話も大事だと感じました.「Verde」の野田さんの「地域の人が来て欲しい人は,ルール・マナー・モラルが守れて,お金を落としてくれる人.」という言葉が印象に残っています.その場所にお金が流れて,地域の人が生活ができてアウトドアを楽しめる自然が保全されている,また地域の人の仕事が自然を活かすことにつながるとも感じました.また自然を知るだけでなく,人のニーズに敏感になってお金を得ることも大事だと感じました.

焚き火は基本直火はしないほうがいい.するにしてもその場所のルールを調べて守る.


海山林友・速水林業の方の基準では使われないはずの木が,広島県の牡蠣養殖業者の方からすれば牡蠣の筏を作るのにとても優れた木だった.

やっぱり楽しい

自然を味わって体を動かすのはやはり楽しいです。カヤックやe-bikeのサイクリングは普段はできないもので独特の楽しさがあります。
また自然の中で体を動かすことで、頭がよく働いて、考えが深まったり新しい問いが見つかることがあります。
またアウトドアの集団行動を通じて横と縦の繋がりが強くなりメンバー同士の仲も深まります。

カヤックで体を動かし,景色を楽しむのは楽しく気持ちがいい.

三重県について学んだこと・伝えたいこと

魅力が多くある

三重県にあるきれいな海,山,川などの自然は強い魅力です.またそういった自然はお金を使わずとも楽しめますし,そういった楽しみ方以外の魅力を引き出してくれるガイドさんも三重県には多くいらっしゃいます.

ど迫力の大台町の滝


逆に課題も

現在気候変動による生態系の変化が三重県では深刻です.
また、僕は現在三重県は多様な自然の魅力、強みを活かしきれていないと感じています。新しく価値を見出して魅力をアピールできる自然がまだ多く三重には残っていると思います。

左はバイオマス資源となってしまう木材
バイオマス資源の単位重量あたりの値段は非常に安い.

自然環境リテラシー学自体について

先生の定めるリテラシー学の最終目標は「リテラシー学を通して得た学びを,受講生がリーダーとなって他者に広めるようになること」です.
僕の,まずリテラシー学で得た学びを伝えたい他者として思い浮かんだのは,地元の人々です.三重県南部の人々には,「ここには何もない」と言って地元のことを下げて評価する癖があり,また地元の魅力を知っているようで知りきれていない僕のような人も多いように感じます.僕はこれからそういった人々に対し三重県や,自然,アウトドアの魅力を発信していければいいなと感じました.

これからの僕について

これから僕は地域の人々に地元の魅力を伝えていきたいと思います.また逆に地域の人が感じる三重県の課題や魅力があるなら僕と共有してほしいです.
リテラシー学を通して自然に対しての思いが深まり,ビーチクリーンなどの自然を保護する取り組みなどにも積極的に参加しようと思いました.
リテラシー学で得た学びや問いを,日々の生活や学業に活かしながら過ごしていこうと思いました.


マリーナ河芸でのビーチクリーン
プラスチックは環境負荷の高いごみだからマイナスチックと呼ばれていた


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