うがい薬がコロナに効く?海外メディアの報道を分析!
吉村知事が「ウソみたいな本当の話(A real story like a lie)」と切り出した本件、まずは主な英字紙のタイトルを紹介します。
① Reuters
"Gargling solution flies off Japan's shelves after governor touts anti-virus effect"
② Bloomberg
"Too Good to Be True? Osaka Says Gargling Formula Can Beat Virus"
③ Washington Post
"Japanese drugstores sell out of gargling solution in wake of official’s questionable claims"
(1) キーワード "Tout"
ロイターの見出し(①)に登場するこの言葉、「大げさに推奨/押し売り」とネガティブな響き(negative connotation)があります。ニューヨークタイムズは"he touted a gargling product" ブルームバーグも"he touted the powers of gargling medicine”と記事の冒頭で"tout"を用いています。多くの海外メディアで、十分な科学的根拠がない(no rigorous scientific studies)との批評とセットで"tout"が使われています。
(2) 売り切れ/株価変動
そして個人的に意外だったのが、吉村知事の発言以上に、消費混乱に伴う「売り切れ」と「株価上昇」を報じる海外メディアが多かったことです。
ロイター紙は" flies off Japan's shelves "の見出しで品切れを報じた後、"panicked buying reminiscent(連想させる) of the early days of mask shortages"とマスクの買占め(panicked buying)を類比(analogy)に挙げています。ブルームバーグは"sending related shares jumping”と、品切れ(Empty Shelves)に加え、株価上昇にも言及してます。
なお、ワシントンポストは"An Osaka drugstore is stripped bare of gargling solution"とイディオムの"stripped bare of(根こそぎなくなる)"を用いてます!株価は"fell again after experts threw cold water on the governor’s claims"と上昇熱が専門家の指摘で冷める様子を伝えています。
(3)ポジティブな報道は?
正面から称賛する記事は見つけられませんでしたが、ブールームバーグは"People in Japan commonly gargle as a preventative measure"と、うがいは日本人になじみがある点を指摘、ワシントンポストも"gargling doesn’t seem to have any measurable downsides"と少なくとも無害である点を添えています。どんな政策も長所と短所があるので、複数のアングルからの分析は有益ですね!
(まとめ)
本件は、「うがい効果の是非」に焦点が行きがちですが、いずれにせよ特効薬ではないことが予想されるため、「うがい効果」よりも「買占め」「売り切れ」などの消費者行動(Consumer behavior)を報じる海外メディアが多い印象を受けました!皆様はどのような印象をもたれましたか?(^^)
今日も読んでくださり、ありがとうございました!