『あしたは晴れの夜露予報』
溶けるような月の粉末を飲み干す。
騒めく葦の影、大気揺れる頬に触れる髪。軟水の唾液、対面の瞳。
滝の流れる、緩やかになるころの制服。揺れる。ベニヤ板の下から、その合宿最期の深夜。
眼差しの船出、どこへ行きたいの。声、卓球台、ピンポン。
どうして?
あした、青い空、透きとおるでしょうと女神さまは言った。
真白い滑らかな声の構築、今杭を、地面に、突き立てて。
刺して、と、流し込む流動体。 薄い、霞がかった、青紫の、地平線を越える気高い足音。遠く消えてゆく風の音。屋根。
吸い込