友が逝った

友が逝った
1ヶ月に一度くらい、突然電話がかかってきていた。
「おい久保田〜どこにおるんや〜海外か〜?」と。

コロナ禍で全然海外に行けてないよ〜
「いつ岐阜に帰ってくるんや〜」
ゴールデンウィーク明けかな〜
帰ったら絶対に家に行くから、、ジュースで乾杯しよ〜ぜ。
これが最後の会話だった。

いつもなら暇なのに、、たまたま撮影が重なって帰省することができないでいた。
間に合わなかった。
中学の同級生で僕に電話かけてきてくれるのは彼だけだった。
いつも出だしは一緒「おい久保田〜どこにおるんや〜海外か〜?」
こら〜お前飲んどるやろ〜、俺が帰るまであまり飲むなよ〜
いつも何だかんだと1時間くらい長話していた。

仕事柄、何百人もの友人を送ってきた。
病気だから、仕方ないと思っても悲しいし、切ない。
できることはいつもやっているつもりだが、、
コロナ前なら新幹線で日帰りでも会いに行けたのだが、今はそんな余裕もない。
これも運命か。

病気で先に逝く友を送るのでも切ない。
これが戦争であれば、何十年経っても納得できない。

彼と一番よく遊んだのは初学校の6年生の頃かな〜
色々悪さもした記憶がある。
大人になって再会しても、彼は昔と何も変わっていなかった。
思うままに走り抜けた人生だったと思う。
僕もそうしてきたし、これからも思うままに走り抜けようと思う。

そんなに長く待たせることはないと思う。
僕が逝ったら「おめ〜来るっていっとたのにこ〜へんかったな〜」と大垣弁で毒付いてくれ。
もう飲めるだろ〜!いっぱい奢るから許せ!と答えるよ。

安らかに眠ってくれ、我が友よ。

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久保田弘信
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