嗅覚障害から学んだ再生可能な感覚
こんにちは。香りのコミュニケーターHIROです。
先日、においを感じるメカニズムについて投稿しました。
それだけでも嗅覚の凄さ、わかっていただけると思いますが、嗅覚が再生可能な感覚って知ったらどう思いますか?
個人的な体験で、私が運営するProject Feliciaでも書いていますが、嗅覚が衰えたことがあります。
嗅覚が衰えていたことも、その原因が過度のストレスだったことも、すべて後から知ったのですが、この体験が私が今、香り・嗅覚や香りの世界をお伝えするため「香育」活動をしている原動力の源です。
野菜のにおい、花ではないです、野菜です、が強く感じられました。自分自身が生きている実感と生命力溢れる植物や野菜の力強さを「香り」が教えてくれました。
調べていくうちにわかったことですが、私たちの嗅覚は再生可能な感覚です。
老いて行くとさまざまな感覚の能力が衰えますよね。視力の低下、聴力の低下、40歳ちょっと超えたあたりから老眼鏡を否定し、悪あがきをしておりましたが、低下を認めざる得なく、最近では特に夜は見えないので、読書は明るいうちに、夜は周りの人に読んでもらったり。聞こえづらくて「えっ、何?」の連発だったり。
今でこそれレーシックだ、補聴器だと技術の発展で衰えた感覚能力を戻したり、補強できたりしますが、自然で再生することはほぼ難しいのではないでしょうか。ところが、嗅覚は鍛え直すことができます。
香料会社で勤務していたときは、官能試験の際の正解率はかなり高く、私の嗅覚は回復していました。とても臭覚障害(嗅覚疲労)だったとは信じがたいくらい、においの区別ができます。自分の嗅覚が衰えていたことを知ってから、意識して空間を匂いを嗅いでいた結果だと思います。
目が見えなくなり、耳が聞こえなくても、私たちは生きていけます。しかし、生きている限り呼吸をしているので、匂いは人生の最後の最後まで嗅いでいる方がほとんどだと思います。ストックホルム大学(スウェーデン)心理学准教授のJonas Olofsson氏らの研究では嗅覚の鈍化は死亡リスクが上昇と結論付けています。
折角、授かったこの嗅覚機能にもっと注力してもいいのではないかと常々思っています。
今日も香り満ち溢れる素敵な一日を!
画像:https://miintt.com/food-designer-olfactory-test
お読みいただきありがとうございます!香り(嗅覚)の世界は徐々に注目を集め始めていますが、まだ多くの方々には未知の領域です。試行錯誤中ですが、スキをクリックしてくださったり、シェア・コメントなどいただけたらとても嬉しいです。