【香りのトレンド】桜の香り
こんにちは。香りのコミュニケーターHIROです。
本日、日用品を調達しに近所のマツキヨへ行き、1時間ほど過ごしました。通常、ドラッグストアに行くと一回の買い物で、数時間滞在することになります。気になる香りの消費材を隅から隅まで全部、嗅ぐんです。本日は桜の香りだけでした。
香料会社でマーケティングを担当していた際に学んだことですが、香りのトレンドは下記のように変化しています。
シングルフローラル → ブーケ → パフューミスティック → ナチュラル → ボタニカル
消費材では、同じ香りは(香水)→ ヘアケア → ボディウォッシュ → ファブリックケア(柔軟剤など)→ ホームケア(ディッシュウォッシュなど)の順に展開される傾向にあります。これを香りのトリクルダウン(訳:滴り落ちる)と言います。
ここ数年、香水のような香りとか、フレグランスとかアロマといった柔軟剤が目立ちますよね。その香り、以前はヘアケア → ボディウォッシュだったと思います。(私は日本にいなかったので確信は持てませんが)
元に戻りますが、本日、気になったのは香りは桜。
クラシエのいち髪「春めき」と日本ユニリーバのLUX「サクラドリーム」。
後者の香りは同社のボディウォッシュ、ダブのサクラシリーズでも体感できます。
両者とも期間限定商品です。さらにマーケティング目線ですが、これらの商品、企業のCSR活動にも一役買っていて、いち髪の売り上げの一部は、目の不自由な方にも桜の香りで春を感じてもらう活動を推進している一般財団法人「春めき」を応援します。日本ユニリーバは商品購入ごとに10円が「桜311」という岩手県のNPO法人の植樹に貢献します。こちらは2016年から続いている活動のようです。香りの世界がより良い社会の創造に貢献していることは喜ばしいです。
CSR活動の一貫ではないようですが、香り的に興味が強かったのはマンダムのLUCIDO-L アルガンオイル「チェリーブロッサムの香り」。2014年から発売されているようです。こちらも期間限定。
お香では春の香りは梅なのですが、市場では圧倒的に桜が春の香りのようです。
先日、和の香り(日本の香り)というテーマで、日本にお住いの方と海外にお住いの方(外国人)へアンケートをとりました。
桜をあげた日本にお住いの方が14%でトップでした。日本の生活者が和と感じる香りは今更ながらですが、日本の季節や和食・和菓子の香りに連想されるようでした。一方、外国人もサクラをあげ、その他、インセンスや香りの印象が優しかったり、柔らかかったりする香りから日本を感じるそうです。
ちなみに、多くの消費材の桜の香りの正体はクマリン(C9H6O2)という桜の葉に代表される植物の香りの成分です。この香料、私には和菓子の道明寺以外には感じられないのですが、「花より団子」とは上手い表現です。
今日も香り満ち溢れる素敵な一日を!