吊り広告
昼下がり、山手線。
ほぼ毎日電車に揺られてると必ず目に入るのがAGAの広告。
AGAっていうのは男性型脱毛症のことで乱暴に言うとおっさんのハゲである。
ハゲってのは言葉はとても侮辱的な日本語で、どんなにふさふさな髪を持っていようと誰かに「お前ハゲてね?」と言われると額なり頭頂部なりを意識してしまう悪魔の言葉だ。
電車の吊り広告もこれと同じで
AGAが増えてます、その隣には、髭剃らないとモテませんよ、またその隣には老後の資金大丈夫ですかと。
電車に乗ると必ず目に入る場所にそう書かれているので「あぁ俺もこうなのかも」と意識してしまう。だめだ、ダメすぎる。
そもそも人間のオスは老いるとハゲやすくはなるし、老いて働けなると収入は減るし、ヒゲモジャはラッパーのR指定以外は人権がない。
みんな誰しもが抱えている、歯の裏の歯石のような、日常のちよっとイヤに思ってることを掘り起こす広告には本当にウンザリする。不幸せにしかならない。
そんなもの、髭脱毛で抜いた毛を隣のAGAに植え直して、定年退職と同時にくたばればみんな幸せになるんだ。
だかここで一ついい考えがあるので皆さんにご紹介したい。
YouTube Premiumみたく吊り広告のない電車を作ってみてはどうだろうか。
運賃に何円かプラスして、広告のない素敵な電車体験を楽しめるプランを用意する。私のような悩みを持つ人にはうってつけである。
うん。いい考えだ、この案を電通に頼み込んで電車の吊り広告にしてもらおう。みんなに見てもらえるように。そして赤字のゴシック体でこう書いてもらおう。
「毎日吊り広告ばかり見てる人はヤバすぎる!すぐに解決できる新しい運賃プラン登場!?」と