ママにできることはまだあるかい?〜赤べこの思いを伝えたい〜
娘と息子が旅に出た。
(娘、奈美のnoteにサポートしてくださった皆様、ありがとうございます)
実は年に何度か、こうやって姉弟水入らずで気ままな旅をしています。どこに行きたい?と聞かれると決まって「温泉」と答える息子、良太。今回は滋賀県の温泉へ行くことにしたようです。
そして、娘のおかげで赤べこになった母べこは、旅先から送られてくる娘べこと息子べこの優しい笑顔の写真を見ながら、溢れんばかりの幸せを感じているのです。
素敵な写真を撮ってくださったフォトグラファーの別所隆弘さん。
https://note.mu/takahirobessho
本当にありがとうございました。
ふと子育てについて振り返ってみたくなった。
私の子育てはというと、成功したと自信を持っていえるものでは決してなく。迷いながら試行錯誤の繰り返し。見つけた答えはたったの1つ。しかもとてもシンプル。
圧倒的な愛で包み込むこと。
以上。
それだけ?
きれいごと?
ヤバくない?
いや、そうじゃなくて。
突き詰めるとこれにたどり着くのです。
過保護とはちょっと違うのですが、まず叱ったことはあまりありません。時には周囲の人から甘すぎると指摘を受けたこともありました。
なぜ叱らなかったのか。それにはちゃんと理由があります。叱っても上手くいかなかったから。良太が教えてくれたことでした。
良太を叱ると、「叱られた」「こわい」という感情でただ泣くだけ。伝えたいことがなかなか上手く伝わりません。ならばどうしたものかと考えた結果、たどり着いたのは、良太の機嫌が良い時に、してほいしこと、やっちゃいけないことをしっかり伝えるということ。
機嫌が良い時に伝えると、ちゃんと伝わるのです。この方が叱るよりもずっと上手くいくのです。
叱らずに、伝える。
何を伝えたいのか、何を教えたいのか、ゴールさえ見誤らなければ、その手段はなんだって構わないと、私は思うのです。
おかげさまで、この作戦は大成功。
私の子育ての基本となりました。
物心つく前からダウン症と知的障害のある弟、良太と一緒にいると、姉の奈美にとっての「普通」とか「こうあるべき」の基準が他の人とはちょっと違っていました。みんなと一緒でなくてもいい、苦手なことより得意なことを頑張ればいい、これが我が家の基準。
奈美が小学校高学年になった頃、大きな壁にぶちあたりました。いわゆる挫折です。
みんなと一緒でなきゃという当時のクラスの雰囲気に全く馴染めず、自分はおかしいんじゃないのか?嫌われているんじゃないのか?という不安におしつぷされそうになったのです。自己肯定が全くできず、自信がなくて自分が大嫌い、いつも暗い顔をしていました。
そう思わせてしまったのは、みんなと一緒でなくてもいいんだと教え続けた私のせいかもしれません。母娘、一緒に落ち込む日が暫く続きました。そんな時、答えをくれたのが良太でした。
何を言われても、笑われても、同情されても全く気にすることなくいつも楽しく生きている良太を見ていると、誰が何と言おうと自分が大丈夫と思っていたらそれでいいんだ。私が子どもたちに伝えてきたことは間違いではなかったんだ。そう気づかせてくれました。
ならば圧倒的な愛とともに、娘と息子に伝えよう。君たちはそのままで素晴らしく、愛される存在であるということを。自信をもって自分が自分であることに誇りをもつことを。
子育ての正解っていったい何なのか、今でもわかりません。ただこんなふうに2人が仲良く、幸せな笑顔を見せてくれることに、私はこの上ない幸せを感じることができています。
私のところに産まれてきてくれて、育てさせてくれて、ありがとう。
旅から帰る君たちを待ちながらそんな言葉を贈りたくなりました。
今でもみんなが当たり前にできることができなかったり、人と違うことに自信をなくしそうになることがあるかもしれません。
そんな君たちがこれからもずっと笑顔でいられるように、ママにできることはまだある気がします。
そのままで素晴らしく、愛される存在であるということを、母べこは君たちに伝え続けていこうと思う。
今、君たちの圧倒的な愛に包まれていることを感じている私がここにいる。
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