出産レポート

11月に長男を出産したので、出産レポートを書いてみました。
産後2ヶ月経って色々忘れたかなと思いきや、結構覚えていますね。
過期産一歩手前、思いっきり予定日超過、分娩誘発での出産でした。

【概要】

・28歳 初産
・41週6日に分娩誘発で出産。体重2984g 男の子。
・自然陣痛待ちの予定→陣痛来ず自ら分娩誘発を希望。
・麻酔なし(自然分娩)
・分娩所要時間5時間5分。分娩台上がって20分。初産だが経産婦並とのこと。
・走りきったアスリートみたいな気持ち(うおおやりきったぞーー!)で出産終えました。

【出産前日】

40週超えても陣痛もおしるしも何もなし。毎日ひたすらウォーキングしたりサボったり。
私はもともとのんびりした性格だが、いつ産まれてもおかしくないのに、何もない日々が二週間も続くと、意外とやきもきしてしまった。

41週5日目の妊婦検診にて、ノリと勢いで入院を決める。

 私「先生もう産みたいです」
 院長「入院いつにする?明日?」
 私「じゃあ明日で」

帰宅後

 私「明日入院することにしたよ」
 旦那さん「えっ!?」

 突然のことに戸惑う旦那さん。誘発するとは聞いていたけどまさか明日とは思わなかったらしい。私はといえば、2週間近く陣痛を待ちすぎてやきもきしていたので、日程が決まったことで心が軽くなり「予定があるのがこんなに嬉しいことだとは!!!」と言いながらウッキウキで荷物を玄関に用意していた。例えるならディ○ニーランド行く前日レベルのテンションMAX。

【出産当日〜本陣痛前】

早朝トイレにてかすかな出血あり。前日に内診グリグリされたのでその影響かも?朝ごはんを食べてから出発。

8:00 自宅から病院まで徒歩5分なので歩いてキャリーケースガラガラ〜っとしていって入院。陣痛室に案内され病院着に着替え、陣痛用のペットボトルやスマホなど出しておく。でも私は痛いときにスマホ見たくないので出産レポ用のメモは紙に書いてた。絶対にレポ書くという強い意志。このとき案内してくださった夜勤の助産師さんとお別れ。寂しい……()
日勤の助産師さんに交代。これから行う処置について説明してもらった。風船を入れ、促進剤を入れ、自然破水か又は昼頃に人工破水をし、夕方頃産まれる流れとのこと。うまくいけば。

9:00  風船を入れる処置をしてもらう。院長は「風船」って呼んでて書類には「メトロ」と書いてあるのに、どうしてネット上では「バルーン」と呼ばれるんだろう?
風船入れる処置のときの感想「うわ何か押される!なにをするんだ〜〜!」って感じ。院長に「ごめんね痛いね」と言われたのであれは痛かったのかもしれない。前日の内診グリグリも痛くなかったので、下半身の痛覚がバグっているのだろうか。

風船入れたあとは痛いというよりも「変な感じ」。股に何か入っている感覚にそのうち慣れてしまう。体を起こすとより圧迫感があるが耐えられる程度だったので、基本的には座った状態で過ごしていた。バルーンは痛いものと思っていたので拍子抜けする。

9:30 風船入れてから、少しずつ陣痛の波がやってくる。体を起こしているとじわ〜っと痛い。「はわ〜〜…痛い…」ってなってほにゃほにゃする感じ。(語彙力ェ…)
その間に助産師さんに陣痛がどんなものなのか説明してもらう。曰く、これからだんだん痛いのが強くなるよ。痛いのが波のようにやってきて去っていくよ。そのときに「フーー…ウン」と息を吐くよ。など、感覚的なことを教えてもらってイメージする。陣痛中の妊婦にもわかるように説明してくれる助産師さんってすごいな〜。

10:05頃 点滴スタート。人生初点滴だったので、点滴刺してる左腕をこわごわ動かしていた(笑) 点滴の針、地味に存在感があってちょっと嫌。促進剤が入り始めると前より強い痛みの波が来る。でも痛いときにベッドに座っている余裕はある。その後は時折助産師さんが部屋に確認しに来てくれる。

ペットボトルにストローキャップをつけようとしたら何故かはまらず、あれ〜おかしいな〜と思いながら適当に放置する。(放置するな)後に私が不要なアダプターを付けていたためと判明。ペットボトルのストローキャップは、ちゃんと事前に使い方チェックしましょう!

10:45頃 は〜痛いな〜と思ってたら、助産師さんに「6分感覚だね〜」と教えてもらう。

11:30  痛いときに息を吐き続けている。痛いとき「はぇ〜…痛いねぇモゾ太〜(胎児ネーム)」とつい独り言いってしまう。いつの間にか手汗がでていたのでタオルで拭く。痛みは強くなっているようだ。一瞬陣痛の数値を確認したら110だったが、「本当かよ」と思う。(疑い)

なんかもう痛いので陣痛室で歌いはじめた。気を紛らわすためにYou Tube見る人もいるらしいが、私は気を紛らわすために声を出すタイプだったらしい。曲は何故か「旅立ちの時」「テルーの唄」とか。久石譲、ジブリ系のゆったりした選曲だった。痛いときに数値や画面見るとイライラしてしまうため、陣痛中あまりモニターも見ず。

12:05 はぁ〜〜痛い。でも座っていられる。確認しに来た助産師さんに「だいぶ痛いパワーが来ましたね〜」と言われる。そうなのか、だいぶ痛いのかこれ…。

12:20 昼食が運ばれてくる。ハンバーグ定食!!!メモに「ハンバーグうめ〜〜〜!!」と書いてある。痛いけどまだ余裕がある。昼食を運んでくださったお姉さんとちょっと雑談するくらい余裕。雑談によると、私のいる部屋は「陣痛室1→陣1」と呼ばれているらしい。へぇ〜〜。助産師さんが見に来て「よかったちゃんと食べれてますね」と声掛けしてくれる。ご飯食べるだけで褒められるなんて!!妊婦ってお得!!

12:40 院長先生がお産の進み具合を確認しにくることに。帝王切開が控えていて忙しいらしく、私の昼食中に院長先生登場。先生、私まだ食べてるよ(笑)
内診されたときにぐーっと押される感じがあり、つい「ぐぇ〜」と言ってしまう。子宮口の開き具合は具体的には分からないが、院長先生曰く「うーん、まだか〜」とのこと。

院長「まあまあ痛い?」
私「まあまあ痛いです」
院長「まだ余裕そうだね」
私「そっすね」

という会話を交わして終わる。

13:03 内診後、ゆっくり昼食を食べきる。メモに「梨うめ〜〜」と書いてある。まだ余裕。

13:25 陣痛の感覚がどんどん短くなっている気がする。時計を見ていないのでわからない。でも痛みの強さはそんなに変わっていない感じ。少しずつ強くなっているかもしれないけど慣れていってるのかもしれない。
助産師さんに痛みの感じを聞かれて「なんか痛いけど慣れてきた気がします」と言ったら「もしかして痛みに強いですか?」と聞かれ、「いやまさか!!!弱いです!!!」と全力否定。でも痛みって他人と比べられないので、強さやしんどさって誰にも分からない。だから自分の感覚を信じたほうがよい。痛いって思ったら我慢しなくていいのだ。
メモに「お腹が一杯で苦しいのか陣痛なのかわからない」と書いてある。何を言っているのだ私は。それは陣痛だよ。

13:45 助産師さんにトイレに連れて行ってもらう。尿意はないし、風船入れたままトイレに行くのが億劫だったのでサボっていた。でもこれから赤ちゃんが下がってくると、尿が出にくくなってしまうらしい。尿意がわからなくてもトイレに行ったらちゃんと出た。風船いれたままトイレいくのなんか変な感じだった……。


【本陣痛】

14:00頃 人工破水の処置のため、院長先生登場。「勝負かけようか」の一言で人工破水。勝負ってかっこいいな。何をされたかよくわからないが、いろんな処置がさすがに色々と痛かった。そして人工破水したとき温かい何かが流れていく感じがする。羊水なのか……これが……。
メモにミミズののたうち回ったような字で「人工破水 いたいね〜〜!」とのみ書き残されている。以降白紙。痛すぎてこれ以降メモが書けず、出産後に執念で音声録音をした。

人工破水した直後の陣痛からいきなり痛みが強くなる!
ここでペットボトルにもう一度ストローキャップをはめようとするもはまらず。自分が不要なアダプター付けてることに気づかないまま、「はまらない〜アホ〜」とうめきながら痛みの波に飲み込まれる。尚、正しい使い方に気づいたのは退院後でした。

人工破水したあとの陣痛が一番しんどくて絶望という感じだった。なんかすげぇ痛い。痛みのレベル変わってどんどん痛くなる。縦になっていても辛い横になっていても辛いどんな体勢になっていてもつらいどうしよう。必死で体勢を模索する。でもその間もすごい短い間隔で強い痛みの波が来るので気がついたら横になっていた。横になったらもう二度と体を起こせなくなった。しまった……!
いきみ逃しのときに息を吐くがどうしても「う゛うううううぉお゛おおお」と声が出てしまう。その声聞いていると自分でもびっくりしてしまうので、せっかくなんで出てる声でなんかポジティブなことを喋ることにした!!何を言っていたのかというと

「すごい゛〜〜〜〜〜〜(陣痛が)」
「産まれる゛〜〜〜〜」
「モゾ太(胎児名)えらいよ゛ぉおおお」
「うう゛〜〜来るよ〜〜(陣痛が)モゾ太すごいよ゛おおおお」
「産まれようね゛ぇ゛〜〜〜〜〜」
「さすってくださ゛い゛〜〜〜〜(腰を)」
「Iさん(助産師さんの名前)神゛〜〜〜〜〜」
「さすってくれないと死んじゃう゛〜〜〜(死なない)」
「Iさん居なかったらしんでる゛〜〜〜〜(死なない)」

という感じで赤ちゃんや助産師さんを褒めまくったり現状報告したりしていた。
陣痛の波の間隔が短く、波が去っていっても痛みの余韻で全然休める感じがしない。陣痛と陣痛の合間に休めると思っていたのに、そうでもない!まだ痛い気がするのにもう次来るのかよ!?という感じ。でも一応休める瞬間もあるのでその時は「なくなったかなぁ〜……」とか言ってみる。思ったこと全部喋ってしまう。ついでに痛すぎて敬語がなくなりだんだんタメ語になっていく。痛みのあまり幼児退行していく。

別の助産師さんが登場して内診。助産師さんに「(内診するから)仰向けになろうか〜」と言われ、私は「え゛ぇ゛この状態で仰向けになるの〜〜〜!?!?(体勢を変えるのも辛い)」と文句たれながら、それでも陣痛の波の中なんとか仰向けになって内診。
その助産師さんがすごくパワフルな人で、内診しながら「すごいよォ!!もう今日産まれるよォ!!!」とめちゃくちゃ励ましてくれる。それにとても勇気づけられて「本当ですか゛!?そういうのもっとください゛〜〜!!!(陣痛の波とやる気MAX)」と叫ぶ。この痛いのは全部赤ちゃん産まれるためにあるんだ!やるぞ〜〜〜!という気持ちになる。このとき子宮口6cm。

担当の助産師さん(Iさん)が腰をさすってくれながら「そろそろ旦那さん呼びますか?」と聞いてくれる。まじかこの状態で旦那さん呼ぶのか!?と混乱し「こんな状態で旦那さんに気使えないよ゛〜」「こんなの見たら大変だよ〜」と謎の気遣いを叫んでしまうも助産師さんに「気使わなくていいんですよ!」「一番大変な所を見てもらうのが大事なんですよ!」と諭される。そりゃそうか。予定では旦那さんに電話するつもりだったが、実際に陣痛中は休むか痛みに耐えてるかのどっちかで電話で話せる気がしない。仕方ないので陣痛の波の合間の一瞬のすきにLINEメッセージで「もうきていいよ〜でんわするひまない」と全部ひらがなで送ってスマホをポイ。

旦那さん登場。いままで腰をさすってくれていた助産師さんの手がいつの間にか旦那さんに変わっている!!!!振り向いて旦那さんだと気がついて「う゛ぉおおお゛神じゃん゛〜〜〜〜〜(陣痛の波MAX)」と叫びながら褒めまくる。助産師さんは痛みが強くなったときだけさすってくれたけど旦那さんは痛みの波が終わってもずっとさすってくれている。優しい。でも、意外とずっとさすられていると私も疲れるという事に気がついた。あと旦那さんの体力も心配なので「ずっとさすってたら旦那くん疲れちゃうから痛くないときはさすらなくていいよ〜」と話した。

15:00頃 おやつが運ばれてきたのでおそらく15時。昼食を運んでくれた人と同じお姉さんが配膳してくれた。おやつ!嬉しい!こんなときにも食欲がある。でもこんな陣痛MAXなときに食べられないちくしょう!!と思い叫びがそのまま「う゛おおおおおたべられない゛ぃ〜〜〜〜(食欲MAX)」になってしまう。助産師さんが「夕食のときに持ってきてください」と言ってくれてめっちゃ安心する。なんて優しいんだ。

助産師さんが内診しながら「ちょっとうんちするみたいにいきんでみて」と指示してくれる。赤ちゃんが結構下がってきているらしい。いままでずっといきみ逃しだったけど流れ変わった!?陣痛の波が来たときにふん〜〜!といきんでみた。これ絶対うんちでるやん!そして本当に出たと思うけど助産師さんがサッと処理してくれてかっこよすぎて惚れた。後に「うんち出すくらいじゃないと、赤ちゃん出てこれないですからね」と教えてもらう。これから出産する方!うんちでるの全然恥ずかしくないよ!!そんなことより助産師さんがバチバチにかっこいいので安心して!!

15:20頃 子宮口全開大。時計見る暇なかったけど旦那さん曰く15:20くらいだったらしい。分娩台に移動しましょうと言われる。えええこのものすごい短い間隔でくる陣痛中に歩いて移動するのか。知ってたけどやばい。それでもなんとか陣痛の波が去っている間に「今がチャンスぅ〜」とか何とか言いながら少しずつ体を起こして足をおろして点滴持って立って移動。案外できるものだ。歩いている間に2回陣痛が来る。ここで大発見。歩いている間に来る陣痛、叫ばなくても息を吐くだけで耐えられる!!!!やっぱり体を縦にすると痛みの感じが違うのか……。やっぱり横にならずに体を起こしてたほうが良かったかな〜後の祭りだけど!!

【分娩台】

分娩台に到着。ここからいきみ逃しでなく、陣痛に合わせて思いっきりふんばってOK!となる。助産師さんがいきみかたを説明してくれる。「陣痛の波がきたら両手でバーを握ってお腹に力を入れてうんちするみたいに思い切り踏ん張って」こういう感じの説明を、陣痛の強い痛みの合間に妊婦の頭にちゃんと入るようにすばやく的確に話せるのすごい。本当に助産師さんはすごい。尊敬。惚れる。大好き。

割とすぐに旦那さんが分娩室に呼ばれ、そばにいてくれる。なんか腕のあたりを握っていてくれた気がする。優しいぜ。旦那さんは終始静かで特に声をかけるわけではないけど、居てくれると安心する。

分娩台では仰向けになっているので、横になってたときより陣痛の痛みがしんどいけど、いきんでみると結構気持ちよくなる。いきめるのがこんなに嬉しいことだとは!!!
なお分娩台に上がっても私は喋っていて、陣痛の波がやってきたときは「来たよぉ」いきむときは「うんちィィ〜〜〜〜」って言ってた()。何度かいきんで、陣痛の波が去ったら完全脱力して休む。助産師さんが「髪の毛見えてきましたよ」「経産の場合はここでもう出てきているのですけどね」などと教えてくれる。本当にもうすぐなんだ!と思ってやる気が出る。

陣痛来ると一生懸命いきんでヘロヘロになるので、陣痛の波が去る度に分娩台の上で目をつぶって完全に脱力していたのだが、別の助産師さんがそれ見て「ひろみさん静かだね!メリハリすごいねぇ!?初産だよね?」と褒めてくれた。そうなの!?だってもうヘロヘロすぎて、こんなの休んでないと体力もたないよ!と思い息も絶え絶えに「だって…休まないと疲れちゃうんだもん……(痛すぎてタメ語)」と言ったら「この状況で喋れるのすごいねえ!?」と褒めまくってくれる。そんなに褒められたら……やる気出ちゃう!!!!!

分娩台でやたらのどが渇いてしまい「のど渇いたぁ…」と言ったら、さっき褒めてくれた助産師さんが陣痛室からペットボトル持ってきて旦那さんが飲ませてくれる。もうみんなが励まして助けてくれる……なんていたれりつくせりなんだ……。
その後も波が来るたびにいきんでたら、あるタイミングで股に赤ちゃんの頭がはまって焼けるように痛くなる!!いわゆる発露。分娩が進んで赤ちゃんが骨盤にハマって後ろに戻らなくなる状態。いままで陣痛の波が去ったら休めてたのに、頭はまってからはずっと痛い!痛くて休めなくてつい「おまたが痛いぃ〜〜〜」とうめいてしまう。すると助産師さんがすかさず「焼けるように痛いねぇ」と言ってくれる。私の気持ちわかってくれてる!!まるでママじゃん!この空間ママがいっぱいいる!!!!そして「ひろみさん発露ですー!!」と院長先生を呼びに行く声。なるほどこれが発露か。……って発露痛えなこの野郎!!と心のなかで叫ぶ。思えばあの股の痛みは会陰が裂けた瞬間だったのだと思う。

いつのまにか院長先生が登場。陣痛がくるたびに必死でいきむ。このとき旦那さん曰くお腹のほうを見たときに、赤ちゃんの頭(顔?)が出かけているのを見せてもらったらしいけど、記憶がない。記憶が飛んでいる……。

【赤ちゃん誕生】

いきんでいると、院長先生が突然「寝て寝て寝て!」というので何!???と思ったら赤ちゃんの頭が完全に出たのでいきむのをやめていいということだった。慌てて力を抜く。股が圧迫されていた痛みが無くなって(やったー!!)、あとは赤ちゃんの体がずるんと出てくる感覚。赤ちゃん誕生……!そのまますぐにお腹の上にぽん!乗せてもらった。その時の感想は、うわ〜!あったか〜い!だった。赤ちゃんはお腹の上ですぐに産声をあげた。すごい!ほんとうに「おぎゃあ!おぎゃあ!」って言う!!すごすぎるので「すぐに泣いてえらいねぇ〜〜〜〜」と赤ちゃんを褒めた。

15:41 赤ちゃん誕生。体重 2984g 男の子。
分娩所要時間5時間5分、分娩台に上がってから約20分。
初産にしてはとても早いお産だったらしい。経産婦並とのこと。予定では少なくとも夕方までかかると言われていたので確かに早い!

産まれてすぐに旦那さんと私と赤ちゃんの3人で写真を撮ってもらった。
私は赤ちゃんを産んだ直後から、痛みの余韻やら開放感やら何やらでハイになり、旦那さんや助産師さんや院長にしょうもないことを喋りまくっていた。(しんどいとき喋りまくるタイプ)

「旦那くん、赤ちゃん産む感覚はめっちゃお腹壊して腹痛になって超巨大うんち出すみたいな感じだよ」
「この後に何ができると思う?うつぶせ寝!」
「(助産師さんに向かって)安産でしたかねぇ〜両親や親戚が安産祈ってくれてたからいい報告したいんですよねぇ(答えに困るやつ)」
「天井の色が入ってきたときと違ってる〜(入ってきたときは照明が付いてなかったため)」
「モゾ太ちゃんと息するんだよ〜(赤ちゃんがしばらく酸素を当てられていたため)」
「モゾ太出てきて偉いねぇ……そうだあれ言わなきゃ…『地球へようこそ!!』」

etc…まじでどうでもいいことを永遠に喋り続けた。

しばらくして胎盤を出す処置をされた。赤ちゃんを産んで盛り上がりが一旦終わってから胎盤を出すので、気持ちとしては、まだあるの?まだでかいなにかが出てくるの?嫌だなぁもう〜という感じ。
あとで胎盤を見せてもらった。とっても……内蔵!!って感じ。分厚いしでかい。子宮とつながってた部分が血管貼り巡らされていて内蔵らしくてグロかった。でもこのでかい内臓が赤ちゃんの生命を繋いでくれていたのかと思うと、胎盤もよく頑張ったんやなお疲れ様。と思った。

院長先生曰く、出血が多いけど傷がひどいわけではないとのこと。会陰の傷も浅くて済んだらしい。会陰の傷を縫われているときの感覚は、なんとなくチクチクして嫌だなぁ程度だったので適当に喋りまくりながら過ごしていた。すると傷を縫ってる院長が「ひろみさん偉いねぇ」と褒めてくる。おそらく脳内麻薬とかめっちゃ出てたから痛みをあまり感じなかったんだと思われる。

出血量は654mlと多め。スピード出産だと出血量が多くなりやすいとのこと。お産が終わったあとじんわりと頭痛があったが、後でペットボトルの水をがぶ飲みしたらおさまったので水分不足だったらしい。

休息のため分娩台から陣痛室にもどる。車椅子を出してもらった。別に歩けなくはないけど、下半身グラグラすぎてまるでうまれたての子鹿である。
陣痛室で横になり休む。さっき撮った赤ちゃんと旦那さんと私の写真を目の前の机においてもらい、ハートフルすぎて幸せいっぱいになった。

陣痛室では結局最後まではまらなかったペットボトルのストローキャップを投げ出し、ボトルをずっと片手に持ったまま直接水をごくごく飲んでいた。お産の進みが早すぎて、ペットボトルの出番が陣痛中1回しかなかったのは不幸中の幸い。キャップは事前に使えるかチェックしましょう!!!!(自戒)

【所感】

産んだ直後の気持ちとしては、ついに赤ちゃん産まれたんだなぁ。ついに!!うおお出産やりきったぞーー!!とまるで走りきったアスリートみたいな気持ち。アスリートやったことないけど。臨月の散歩中にYoutubeで出産の流れや心構えを流し聞きしまくって頭に叩き込んで気持ちの準備をしておいたのだが、本当に思ったとおりに進んだと思う。一番準備しておいてよかったと思ったのは、「痛くて声が出てしまうときにネガティブなことを言わない」ということ。ネガティブな言葉を使ってしまうと脳が言葉に影響されて陣痛が遠のいたり、脳内麻薬が出なくなったりしてしまうらしい。なので声が出てしまうときはなるべくポジティブな声掛けをするように心がけた。いやでも「Iさん居なかったらしんでる゛〜」と叫んだのは実際どうなのか。当時の私はポジティブなつもりだったらしいが。結果的にスピード安産で体力も温存できたような気がするので、よかったということで。
それから、これを書いている今(産後2ヶ月)はもうすっかり痛みを忘れていて「二人目もいけそう」などと思ってるが、産んだ直後は「こんな痛みを忘れて2人目を産める人凄すぎる……次は絶対無痛分娩にしよう!」と思っていた。確実に思っていました。でももう忘れました。人間ってすごいや。

出産はとても大変な代わりに、病院には適切なサポートをして適切な声掛けをしてくれる助産師さんやお医者さんがいて、設備もあってあらゆる状況に対応してくれる。次に何をしたらいいのか適切に教えてくれる。だからそれに向かって、大変なりに安心して前向きに望めたなと思う。

それから出産中、何をするにも褒められまくった気がする。おそらくバースプランに「メンタル弱いので褒めてください」と書いたからかもしれない。書いて良かった。本当に良かった。褒められすぎてやる気メーターが振り切った。

その後の入院生活も体の変化や赤ちゃんのことなど、書けることありすぎるけどひとまず、出産レポートとしてはこのへんで。

こんなに書いたのにここまで読んでいただいた方…!!本当にありがとうございます。
こんな出産もあるんだ〜のひとつになれたら幸いです。

   


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