AIを活用して運営するNotionコミュニティの設計
こんにちは、ひろみんです。
私は株式会社スマコンでシステム開発者として「イージーDX」を提供する傍ら、個人活動として個人および法人様に向けたフルオーダーDXサポートを行っています。
この記事では、AIを活用しながら運営するNotionコミュニティ、イージーNotionLABの設計図を公開します。
イージーNotionLABは2025年にキックオフ予定ですので、ぜひ楽しみにお待ちくださいね!
コミュニティの概要
まず最初に、コミュニティに関する概要を解説します。
このコミュニティ運用の目的、メンバーが受けられるメリット、使用ツールなどについても解説しますので、このセクションを読めばこのコミュニティがどのような場所なのか理解できますよ。
コミュニティ名と対象者
このコミュニティでは、株式会社スマコンが提供する「イージーDX」を導入した企業の従業員(以下、メンバー)を招待し、その使い方や活用を継続的に支援します。
イージーDXとは、弊社で開発したNotionテンプレートを活用し、主に企業規模が従業員10名までの中小企業の業務を簡単にDX化できるセミカスタマイズサービスです。
メンバーが、Notionのコンテンツを体系的に学び、Notionに関する質問を自由に行うことができるようにする場を提供することによって、イージーDXのさらなる活用を推進します。
コミュニティ名は、メンバーにイージーDXの基盤となるNotionの知識を深めて簡単にNotionを使っていただきたいという思いから、「イージーNotionLAB」と名付けました。
コミュニティの目的とクライアントのメリット
コミュニティの目的は以下の通りです。
メンバーのNotion操作スキルや活用方法への知見を深めることで、さらなる業務効率化へ寄与する
メンバーがイージーDXの不具合や軽微なトラブルを相談する際の敷居を低くする
以上の2点から、メンバーは以下のようなメリットを得ることができると想定されます。
Notionスキルが向上することによって、イージーDXの操作が早くなり、業務効率が上がる
Notionの最新情報をキャッチアップできる
イージーDXの不具合や軽微なトラブルについて気軽に相談することができる
使用ツール
コミュニティの運営はDiscordで行います。
選定にあたって、今回は複数のチャンネルを立てられるという点からDiscord・Slack・chatworkで比較検討を行いました。
まず、コミュニティの立ち上げにあたり、できる限り経費を抑えることがユーザーフレンドリーであると考えました。その立場に立つと、使用ツールにかかる費用は最小限に抑える必要があります。
その際、SlackとChatworkでは無料プランだとメッセージに閲覧期限がかかるのに対して、Discordではメッセージの閲覧制限なく利用することができることから、今回はDiscordを選定します。
運用計画
Discordのセクションおよびチャンネル構成案を提示するとともに、運営方針やメンバー受け入れ方針について解説します。
コミュニティの中で実際にどんな活動ができるのが、イメージしながらご覧ください。
セクションおよびチャンネル構成案
Discordのセクションおよびチャンネル構成案は以下です。
ただし、これはあくまで案であるので、運用しながら効果検証を行い、適宜修正していくものとします。
■ はじめに: コミュニティに参加した後に読んでほしい情報をまとめるセクション
└ # はじめにお読みください:コミュニティ参加後のルールや手順をまとめる
■ お知らせ・イベント情報: 公式からのコミュニティに関する情報を共有するチャンネル
├ # コミュニティについてのお知らせ
├ # オンラインイベント情報
├ # オフラインイベント情報
└ # 勉強会情報まとめ
■ 運営チーム: 運営チームのみが参加し連絡事項を共有するチャンネル(下内容をベースにイベントなどに応じて適宜作成)
├ #一斉連絡用
├ #オンラインイベントチーム
├ #オフラインイベントチーム
└ #勉強会運営チーム
■ 学習コンテンツ: Notionについての知見を広げるコンテンツをまとめたチャンネル
├ #学習コンテンツ:Notionの使い方が学べるコンテンツへのリンクを貼る(Notionで作成)
├ #質問・相談チャンネル:Notionの一般的な機能について、使い方や設定についての質問・相談ができるチャンネル
├ #Notionアップデート情報:Notionの公式機能のアップデート情報などを提供するチャンネル
├ #活用事例:メンバーがNotionの活用事例や工夫を共有するチャンネル
└ #ナレッジシェア:
■ トラブルシューティング: イージーDXについて技術的な問題や不具合についての解決を支援するチャンネル
├ #不具合相談:イージーDXの不具合を投稿し、運営チームに報告するチャンネル
├ #相談部屋:ボイスチャット機能で軽微な不具合を相談できるチャンネル
└ #解決事例集:これまでに解決した事例をまとめたチャンネル
■ コミュニケーションルーム: メンバー同士の横のつながりを作るチャンネル
├ #自己紹介: 自己紹介を投稿し、コミュニティメンバー同士が知り合えるチャンネル
└ #雑談: 業務効率化や生産性向上などについて自由に話せるチャンネル
■ メンバーホーム: 自身の気づきや学び、今興味があることなどを自由に発信できるチャンネル
■ ボイスチャンネル: カジュアルに集まって会話できるチャンネル
メンバー受け入れ方針
このコミュニティへの参加条件は、「イージーDX」導入企業の従業員であることです。
よって、以下のような場合はメンバーのコミュニティの参加権が消滅します。
メンバーが所属企業を退職した時
所属企業がイージーDXの導入後サポート契約を解除した時
運営方針
このコミュニティの運営方針は以下の通りです。
ユーザーフレンドリーなコミュニティ運営を行うため、メンバーからのフィードバックを大切にしながら運営を進めていきます。
定期的なオンラインイベントの開催: Notionの活用事例発表会や、特定のテーマに関するワークショップを実施し、メンバー同士の学び合いの機会を創出する
専門家セッションの実施: 業務効率化やデータベース設計などの専門家を招いて、実践的なノウハウを共有する機会を設定する
成功事例のショーケース化: メンバーの成功事例を定期的に特集し、具体的な実装方法や得られた効果を共有する
定期的なフィードバックの収集: メンバーのニーズや課題を把握し、コミュニティの方向性を適宜調整する
GASやAIを使った運用の効率化
ここでは、このコミュニティを運営するにあたって、GASやAIを活用してコミュニティ運営を自動化・最適化するアイディアについて記載します。
ここで得られた知見は、コミュニティメンバーにもシェアしていく予定です。
GASを活用した運用案
このコミュニティでは、GASを活用し、運用の簡素化とコミュニティの状態分析を継続的に行っていきます。
ここでは、そのアイディアを10個例示します。
イベント管理の自動化
Google CalendarとDiscordの連携:オンラインイベントや勉強会の予定をGoogle Calendarで管理し、GASで自動的にDiscordに通知
イベント参加者の自動集計:Google FormsとSpreadsheetを使用して参加申込みを管理し、結果をDiscordに自動投稿コンテンツ管理の効率化
学習コンテンツの自動更新:Google DriveにあるNotion学習コンテンツを更新した際、GASで自動的にDiscordに通知
活用事例のアーカイブ:共有された活用事例をSpreadsheetに自動記録し、カテゴリ別に整理メンバー管理の自動化
新規メンバーの登録管理:「イージーDX」導入クライアントの情報をSpreadsheetで管理し、招待プロセスを自動化
メンバーフィードバックの収集:定期的なフィードバックをGoogle Formsで収集し、結果を自動集計・分析トラブルシューティングの効率化
不具合報告の管理:報告された不具合をSpreadsheetで一元管理し、ステータス更新をDiscordに自動通知
FAQ自動生成:よくある質問や解決策をSpreadsheetに蓄積し、定期的にDiscordに自動投稿メンバーの活動度や貢献度を可視化する自動集計システム
■ データ収集の自動化
Discordのウェブフックを使用してメッセージ数、リアクション数、チャンネル参加状況などのデータをGoogle Spreadsheetに自動記録
GASで定期的に(例:毎日)Discordのメンバー活動データを取得し、Spreadsheetに蓄積
■ データの分析と可視化
GASでSpreadsheetのデータを定期的に集計・分析(メッセージ投稿数、質問への回答数、リアクション獲得数、イベント参加回数)
■ 分析結果をグラフや表にまとめ、専用のSpreadsheetシートに自動更新自動通知システム
週間/月間のアクティブメンバーランキングをDiscordの専用チャンネルに自動投稿、特に貢献度の高いメンバーを自動的にハイライト表示インセンティブシステムとの連携
活動実績に応じて自動的に役職を付与、貢献度の高いメンバーへの表彰制度を自動化コミュニティの健全性をモニタリングする機能(発言頻度、反応数等)
AIツールの活用
このコミュニティは、AIツールを活用して知見を客観的な知見を得ながら、バランスよく運営を行っていくことを目指します。
コミュニティの運営状況データから問題点や改善点を指摘
Notion内の学習コンテンツの内容を分析し、偏りや正当性を確認
新チャンネルや企画などのアイディア出し
おわりに
以上が「イージーNotionLAB」の設計図になります。
このコミュニティを使ってNotionに関する知見を深め、イージーDXをさらに活用して業務効率化できる中小業様が増えることを願って、さらなるブラッシュアップを行っていきます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!