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捨てられなかったTシャツ

20代の頃から、タンスで保管してきたTシャツが2枚あります。

1枚目は本物のカレッジTシャツです。
大学の生協で購入したもので、エンブレムと大学名が、胸にでかでかと印刷されています。
すごく欲しくて買ったわけではなく、きっと、汗をかいて、着替えたかっただけだったような。
卒業した後は、ほとんど着ることもなく、もう大学生じゃないんだし、着るのが気恥ずかしくなって、そのままお蔵入りになりました。

もう1枚はアーティストのTシャツです。
背中には、その年のライブスケジュールがプリントされている、という今では良くあるデザインですね。

似合わないし、きっと着ないな~と思いながら、ちょうど良いサイズが売り切れていて、メンズのMサイズを。
人生で初めて参戦した野外フェス、ロッキンオンジャパンの記念と、初めて生の歌を聴けた感動の勢いで、購入しました。
「トロフィー」という曲があります。夕暮れ時に聴いた、その曲の、あの時の空気と風、抜けているのに底力がある音色は忘れられません。

どちらも捨てられず。でも、ほとんど袖を通すことなく、20年以上の時が流れました。

桐のタンスで保管していたせいか、生地はいい感じのままです。

昨年の夏、思い切って赤いTシャツを外で着てみました。レッスンのユニフォーム代わりとして着ると、メンズのMサイズは、ゆったりで着心上々。

もう1枚のカレッジTシャツは、雨の日が続いて、着たいTシャツがなくなったつい先日、それとなく着てみました。これも、なかなかの着心地です。ひょっとして、まだあり?(^m^)
大学を2回卒業できる年齢をとうに越え、恥ずかしい気持ちを通り越していました。

20年の時を越えて、なぜか着たくなった、2枚のTシャツでした。

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