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玉置神社への旅
久しぶりに紀伊半島へ旅に出ました。
玉置神社という名前を、初めて聞いたのは、10年以上昔です。遠方ですし、出掛けるきっかけもないままに、年月が過ぎて行きました。
2022年9月、三重県で3日間の合宿に参加して、その後は紀伊半島を車で旅することにしました。
玉置神社をネットで検索すると、知る人ぞ知る最強のパワースポットである、とか選ばれし者しか足を踏み入れることができないとか、何だかな〜と思う紹介がされています。
一方で、関西在住の友人からは、「ここは魔が溜まりやすい場所だから、行かない方がいい」と、止められました。
そんな場所こそ、百聞は一見にしかず、自分のカラダで確かめることにしました。
ひたすら高速を走り、日本一大きな村、十津川村へ向かいます。
もう20年近く前のことになりますが、潮岬からまっすぐ北、京都を目指して車で北上したことがありました。
当時と比較すると、だいぶ道路の改良が進んでいる印象です。トンネルが増え、閉鎖された旧道が目につきました。
時折、離合が困難な、くねくね道を進んで、どんどん山を登っていきます。車に酔いやすい人には大変な道のりかも知れません。
下界はお天気が良かったのに、登るにつれて雲が近くなり、晴天から曇天へ変わっていきました。スマホのナビを頼りに、駐車場に着いたのは、午後3:30を少しすぎた頃でした。人家もなく、神社しかない場所。
なぜこんなところに、神社をつくったのだろうか?
平日の夕方、広い駐車場には、私たちの他にはほんの2〜3台しか止まっていません。
駐車場から、しばらく山の中の遊歩道を数十分進んで、ようやく本殿付近に到着です。
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社務所が空いている時間を聞いたところ、16時ぴったりに閉めるとのこと。
人里離れた山の上の神社なので、早めに終わるのも納得です。17時ギリギリではなく、早めに着いて良かった〜。
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初めての参拝なので、御朱印をいただきました。ここに来る前に立ち寄った天河弁財天で、ご朱印帳が満タンになってしまい、こちらで、新しいご朱印帳を購入しました。
気になるのが、空海上人が彫ったという石版のお札でした。悪魔祓いの効果があるそうです。
「熊野なる
玉置の宮の弓神楽
弦音すれば
悪魔退く」
と書かれています。
一枚しか買わなかったけど、今思えば、何枚か買って、実家や親しい方にもお渡しすればよかったな〜。距離が遠いだけではなく、車で山を登らなくては辿り着かない、天空の神社です。次にお参りできるのは一体いつになるだろう。時間が許せば、また行きたいです。
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参拝を終えて、山頂を目指すことにしました。玉置山の山頂は1076メートルです。
途中、すごい聖地でパワースポットと紹介されている、役行者が創ったという玉石神社や、岩が御身体の三ツ石神社など、長い歴史を感じさせる場所が点在していました。
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山頂まであと少しに差し掛かった時です。
木の階段を横断するように、小さな蛇が現れました。蛇に遭遇したのは、先日参拝した大神神社に続き、今月は2回目です。蛇を見ると、やはり驚きますね。
山では、私たち人間は、あくまでも彼らの生活圏にお邪魔している立場。ゆうゆうと山道を移動する姿を、静かに見送りました。
山頂に着きました。
曇天のため見晴らしはそれほど良くはありません。
山頂までやって来たので、「よしっ!登ったぞー」という気持ちになります。
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他に誰もいないので「ヤッホー!!!」と叫んでみました。静かな山の中に、エコーのように自分の声が響きわたります。
帰り道、駐車場まで緩やかな山道を下りました。
数日前まで雨降りだったせいでしょうか、山の中はキノコがたくさん生えています。
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玉置神社は、遠い遠い山の上に鎮座する神社でした。山深いからこそ、簡単に人を寄せ付けない、神々しさを感じる方が多いのかも知れません。
いつも思うのです。神社とそこに鎮まる神々は、いつだって、来る人を選ばないものだと。