モバイルPCで電車酔い
ついにパソコンを買い替えた。
メインで使用しているパソコンは2011年製で、当時主流だった高機能の製品である。
しかし、10年以上使い続けていると、いつか壊れてしまうかも、という不安と背中合わせになる。
注文したパソコンは、九州への帰省の寸前に届いた。愛用していたものと同じ色の、白いdynabook。重さは1キロ以下、旅行鞄に入れても、違和感はほとんどない。
これで、移動中の時間を有効に使える!
早朝7時代の新幹線。品川駅を出発し、意気揚々とモバイルPCを取り出す。
テーブルにPCを載せると、旅先でも仕事をこなす、新しい私、という雰囲気が出てきた。
ところが…
新幹線は、小刻みに横揺れをしている。
外出先、移動中の仕事は、不便ながらも基本スマートフォンでやってきた。その時はそれほど感じていなかった、細かな横揺れ。その揺れが致命的なことに、はじめて気がついた。
嬉々として作業を始めてから、30分も経たないうちに、吐き気がする。あれれ?気持ちが悪い。
文章を考えるどころではなくなり、作業は早々に断念した。
ああ、なる早で対応したかったのに。
西へ向かう新幹線は、静岡県内を走っていた。気持ちが悪くて、眠れない。それでも何とか眠ろうと、心を無にして両目を閉じた。数十分眠った後、スッキリ回復して目が覚めた。
さわやかに目覚めた後は、音楽やradikoを聴いていた。新大阪、新神戸…、西へ西へ走り続けるが、終点博多駅まで、たっぷり時間がある。
広島を過ぎた頃だった。せめて30分だけ、作業をしよう。そう決意して、先程の続きを再開した。
ところが、固い決意も虚しく、再び気持ちが悪くなる。なんてこった。結局、電車酔いから逃れられずに博多駅に到着。
子供の頃は、父親の乱暴な運転(当時はマニュアル車でしたね)で、30分少々の移動距離であっても、常に車に酔っていた。
今では、車酔いに苦しむことも、ほぼなくなった。
座席が窓際であること、車両の4列目で、前の方の席、ということも酔いやすい原因だったのだろうか。
世のビジネスマンの多くは、新幹線の中でもPCでテキパキと仕事をこなしている。
実に不甲斐ない。でも、2回も気持ちが悪くなると、3回目の挑戦は、ないなぁ。