留学して英語が喋れるようになったキッカケ
留学して、たったの5週間でネイティブスピーカー達と一緒に勉強することとなった。
(この経緯を知りたい方はこちらからどうぞ)
ネイティブスピーカーと一緒に学び始めて実感したこと
既にコースは始まっていたため、初日は学校の転校生のように、先生から紹介されて始まった。私が通ったのは、TAFE と言われる公立の専門学校/短大のような学校。クラスにはサラっと見ただけで、色んな年齢層の人たちがいた。
先生からの紹介が終わり、適当に空いている席に着いた途端、周りのクラスメートたちが、笑顔で自分の名前を名乗ってくれた。みんな優しそうだ!とまずはホッとした。
だが、授業が始まった途端、唖然とした。当たり前だが、語学学校で留学生たちと英語の勉強をしていた時とは、スピードが全く違う。先生が何を言っているのか、さっぱり分からなかった。
幸いだったのは、私が受講していたのが音楽のコースだったことだ。
クラスでは小学校で学んだような音楽の授業もあった。「これはト音記号っていうんだよ」というものを教えてくれたので、英語名は覚えないといけなかったものの、知識自体はあったので苦労することはなかった。
あと、留学前にピアノをやっていたのも幸いした。自分の専門分野に限らず、全員にキーボードの授業があったのだが、比較的楽に進めることができた。
クラスメートたちはみんなで和気あいあいとしていて、英語がほとんど喋れない私にも Let's go to lunch! と誘ってくれたり、クラスメートの家で The Sound Of Music をみんなで観よう!という集まりにも声をかけてくれたりした。
だが、とにかく英語が聞き取れない!話に全然ついていけない!
その中で発言するなんて夢のまた夢だった。
何とか英語を上達させたい!と思い、バックパックの中にあるモノを必ず入れていた。
それは…
高校生の頃に買ったジーニアス英和辞典。
今まで日本でもそれなりに勉強はしてきていたから、全然単語を知らないわけじゃない。
でも実際に留学してみたら、知らない単語はいっぱいあるし、知っている単語でも分からない言い回しが山ほどあったのだ。
こんなんじゃ、ダメだ…
もっともっと単語も言い回しも増やさないと!!!
聞き取れないのは、知らない単語が多いことが問題なんだ!
そう思い、知らない単語やフレーズに出会う度に、辞書で調べ、ノートに書き始めた。単語帳じゃ追いつかなかったのでノートにした。
ノートの真ん中に線を引いて、左に英語、右に日本語訳を書いていった。毎日毎日学校へ行く度に、ノートに書く単語はどんどん増えていく。それを毎日毎日見て覚えていったのだ。
1回目は仕方がない。でも今度この単語やフレーズを聞いた時には、理解できるようになっていたい!その一心だった。
その苦労のお陰で、次回同じ単語や言い回しが出てきた時には、聞いて
意味が分かるようにはなった。「よかった、意味がわかった!」と喜んだことも数回あった。少しでも上達したと実感できたからだ。
でも、それだけじゃダメだとすぐに気づかされることとなったのだ。
英語の意味を覚えるだけではダメだと気づいた瞬間
英語を聞いて意味がわかっても、それを自分の英語としては使えないという現実に気がついたのだ。
いくら英語を覚えても、その暗記した単語やフレーズを「どこでどんな風に使うのか」さっぱり見当がつかなかったのだ。
例えば、In spite of 〜という表現。日本語では「〜にも関わらず」と訳しますよね?
それは覚えて分かっている。
でも、それを単語ノートに書いて覚えても
「ものスゴく頑張って練習したのに、最悪のスコアだったのよお;;; 」
ということを、クラスメートに英語で伝えられないのだ。
それにそもそも、そういう場面でクラスメート達は、In spite of なんていう表現すら使っていない。
今ならその理由がわかるんですけどね。当時は本当に、ちんぷんかんぷん。
だから自分の話す英語力は一向に伸びなかった。相変わらず話せないまま…相変わらず、クラスメートたちの後ろを金魚のフンのようにくっついてランチに行ったり、飲みに行ったりするだけ。
その頃、単語ノートは半分くらいまで、知らなかった単語やフレーズで
いっぱいになっていた。
何が悪いんだろう?
単語の意味は分かっているし綴りだって覚えたのに…
知っているのに、使えないなんてことあるの?って。
一向に話せるようにならない自分に苛立ちながら、一生懸命覚えた単語たちが全然身になっていないことにほとほとガッカリしたのだ。
その次の日から、高校生の頃から愛用していた重いジーニアス英和辞典を
担いて学校に行くのを辞めた。
肩がこるほど重い辞書を持ち歩いて、知らない単語を見つける度に意味を調べても、ちっとも自分の英語力が上がらないことを実感したからだ。
何だか、馬鹿馬鹿しくなって。
その日から、知らない単語を聞いても英和辞典ですぐに調べることを辞めた。(って言うより、持っていなかったので物理的にできなかったのだが…笑)
じゃあ、知らない単語に出会った時どうしたのか?というと…
知らない単語に出会った時の対処法
ジーニアス英和辞典を持ち歩くのを辞めてからは、知らない単語や言い回しに出会った時、前後の内容からその単語や言い回しの意味を予想するようになった。
それでもどうしても分からない時だけ、家に帰ってから辞書で調べることにしたのだ。
よく考えてみると、これってネイティブの人は当たり前にやっている。というか、英語に限らず、私たちだって日本語で会話をしている時、普通にしていることでもある。
知らない単語があったからって、会話中にいちいち「ちょっと待って!」と言って辞書を引いてる人なんていませんよね?
子供だって、パパやママの言っていることと、自分の眼の前で起こっていることを比較しながら、
「ああ、この言葉はきっとこういう意味なんだ」
「この場面では、こんな表現をするものなんだ」
ということを、体験しながら自分なりに身につけていっているはず。
もしそれでも分からない時は「それってどういう意味?」って聞けばいい。
そうやって頭の中に「自分オリジナルの辞書」を創りあげていく。
それなのに英語になった途端、それと全く違うことをやろうとしていたんだということに気がついたのだ。つまり、誰か他の人が作った辞書を丸暗記しようと思った時点で、私は「アウト!」だったのだ。
今思えば、ジーニアス辞典を持ち歩かなくなった日から
英語に本気で向き合えたような気がする。あの日から
日本語に訳せたから意味がわかった!ではなく、
知らない英語でも、そのままとりあえず受け取ってみる
ことができるようになった。
英語と日本語は決してイコールでは結べない。
だから日本語を通して英語を理解しようすればするほど
英語が話せる日からどんどん遠ざかってしまうのだ。
留学した頃の私のように…
英語が話せるようになるには、
まず英語と真正面から向き合う勇気が必要なのだ。________________________________________
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