絵描きとおくすり手帳
絵描きを始めた当初、とにかく私は「知名度」を上げたかった。
名前と絵柄が一致するということは、それはそのまま作家の武器となり仕事にも繋がりやすい。その時点で私はオールマイティに絵は描けるけど「私らしい絵」を描くことができていませんでした。
なので当然のことながら無理をする。
子供達が寝た後、深夜に絵を描く。寝ずに描くから朝にはフラフラで昼間は常に眠く、体調も悪いまま悪循環を繰り返す。当時は本当に今の何倍も絵を描いていたと思います。月産50枚とか描いてた気がする。
やっと少しずつ名前と絵柄が紐付けされ始めた頃、個展の芳名帳に衝撃的なコメントが書いてありました。
「どこかで見た事のある絵柄なのが残念でした」
実は書いた人を私は見ている。大学生と思しき若い男性。まさに私が聞きたくないコメントNo.1でひどく落ち込んだことを覚えています。そして今もその芳名帳は残してあります。
「じゃあその似てる作家を教えてよ」と毒づく私に、友人は「それはもしかしたら、作家名を覚えてなかっただけであなたかもしれないよ」と。
つまりその大学生は過去にも私の絵を見ていて、他の人だと勘違いしているのだと。でも、この件からさらに悪循環で不健康な絵描き生活が始まったのでありました。
とにかく、作家というものは無理をしがちだと思う。
夜中の方が静かで邪魔が入らず集中もできるから、それは推して知るべし。
今はどんなに続けたくても夜中の1時までには就寝するようにしています。正直年齢的な体力の減少は自分でなんとかできるレベルではなかった。確実に深夜は眠いし徹夜すると回復までに2日はかかります。若さでカバーできるのは30代後半までだと本当にしみじみ思う(笑)
絵を描く仕事をしていると、ずっと椅子に座って作業していることが多く
今も描く間は飲み物しか摂らないということもしょっちゅう。
当然のことながら体調を崩しやすいので反省して、最近やっと病院に通い始めました。
検査結果は散々でちょっとショックだったりもしたんだけど、少し落ち着いたらこのことは書きたいなと思います。
血液検査の結果が上から下まで真っ赤でびびりました(笑)
先日Twitterでおくすり手帳の画像配布をしました。病院へ行って調剤薬局でおくすり手帳を出すと少しだけ安くなります。
少し前に手帳の手作りOKと見て作りたいなぁと思っていたもの。
A6二つ折りカバー付きのおくすり手帳の中に入れられます。
私自身も自分用の手帳を作って使っています。
アレンジOKにしたら、イラスト部分を切ってノートに貼る方もいました。
イラストって見た人の気持ちに作用する部分がとても大きいと思うのです。病院はいくつになっても憂鬱になる場所だから、少しでも楽しい気持ちになってもらえたらいいな。
おくすり手帳の画像はデスクトップに保存後自由に使ってくださってかまいません。著作権は放棄していないので模倣や再配布、無断転載は厳禁です。
ずっと絵描きで有名になることを望んでいた私ですが、最近は純粋に描くことが好きで、そんな私の絵を見てくださる人のためにと思ったりしています。
ここのところ体調不良も手伝ってなかなか本腰入れてオリジナル作品が描けていないのですが、ゆっくりでも「私の絵」を描いていきたい。
のんびりぼちぼちとがんばります。