私が個展を続ける理由
2021年の個展が始まりました。
私は毎年2月〜3月の間に個展を開催します。いちばん最初の個展は2011年の2月でした。それから欠かさずずっと同じ時期に個展を開くことに決めています。
はじめての個展を決めた時、いちばん下の子は4歳でした。幼稚園に入園し、少しずつ育児も楽になってきた頃。
そろそろ仕事に就くなど将来を見据えた身の振り方を考えていました。絵は描いたり描かなかったりで、育児が大変なことに加え、まだ自分の絵のスタイルが決まっていないことに焦っていて「趣味で続けられたらいいや」と正直、絵を描くことを諦めていました。
そんな私に転機が訪れたのは夫の言ったこの一言。
「1年猶予をあげるから、この間に行動を起こしてみて」
その間に何もできなければ絵を描くことは諦めたらいい。でも続けたいなら、何かするべきだと私の背中を押してくれたのです。
1年の間に何ができるんだろう。コンペ?いや、個展…?
それから毎年個展を開くことになるギャラリーへ行き予約をしました。
これが確か2010年の夏だったと思います。それから個展に向け作品を作り始め、夫との約束を無事果たしたのでした。あんなにブレブレだった作風も個展の頃には定まり、今も同じ作風で描き続けています。
毎回個展の流れはざっくりこんな感じ。
1・日程を決める(1年前から半年前まで)
2・テーマを決める(個展開始の数ヶ月前)
3・展示内容の詳細を決定(3ヶ月前から1ヶ月前)
4・作品を制作する(2ヶ月前くらいから前日まで)
普通、個展というものは作品を作るのが先でたまったら開催というパターンが多いのでしょうか。
でも私は何か目標がないと作品を作れない。なので先に個展の日程を決めてしまってから制作を開始します。
制作期間は、今回の個展に関しては1ヶ月かかっていません。
これまでに描き貯めた作品ありきの展示なので、実質新規で企画したのは画像の部分だけです。でもこれも協力してくださった作家さんがいるコラボ制作だったから成り立ったのでした。
普段も2ヶ月くらい集中して個展に向けて制作します。
私が個展を続ける理由。
それは初心忘るべからず。
苦労して作り上げた私だけの空間と、達成感。
いろんな人に自分の絵を見てもらう気恥ずかしさと嬉しさ。
マラソンみたいに中毒性があるのが個展だと思います。
とくに今は個展を開催するハードルがとても低く、あらゆる門戸も開かれている状態。絵を描く人なら絶対挑戦して欲しい。
私も体力の続く限り、続けていきたいと思っています。
開催中の個展はこちら。
「砂糖とレモンとキャラメルナッツ」
2021年2月19日〜3月2日
アートショップ&ギャラリー ART HOUSE
〒550-0014 大阪府大阪市西区北堀江1丁目12-16
06-4390-5151 営業時間11:00~19:00 定休日 水曜・木曜
感染拡大状況により営業時間が短縮される場合があります。