「ニューヨーク公募展2024秋冬」に応募したら入賞しました
この度、ニューヨーク公募展2024秋冬に準優秀賞で入選しました。
デザインとアートは似て非なるものであり、この年にしてアートの世界に踏み込んで行くなんて無謀かとも考えていました。
しかし、私の周りにはアーティストやミュージシャン、作曲家、詩人、ファッションデザイナー、写真家など芸術に関する様々な人がいたので、アートの世界はみじかなものでした。
そして彼らの中には個展などをして世界を飛び回っている人もいたので、その活動の様子は常に横で見ていたのです。
そして言えることは、アートはやはりアメリカに行くべき、ということ。
アートの世界に踏み込んだ理由
2022年、コロナが全盛期の時、ZAMAを立ち上げました。
ZAMAとはアートに機能をプラスしたウォールアートで、音響材を使用しています。そしてヘンプ生地を使用してカバーリングし、それをパネル状にして組み合わせたもので、色やパターンによって無限に構成が可能です。
立ち上げの理由は色々ありますが、まず、日本にはアートのマーケットがないに等しいということ。
芸術は人間の感性を刺激し、想像力と創造性を育み、豊かな人間性を形成するために必要です。
しかし、2021年の世界のアート市場で、日本は「その他」の8%の部分に含まれています。アメリカは約43%、中国は約20%、イギリスは約17%と比較して非常に大きな差があります。
それならアートに機能性をプラスすると、機能性重視の日本では取り入れやすいんじゃないだろうか?と思ったのです。
例えば、ホテルの廊下にかけるアートなど、吸音や抗菌効果があれば、どうでしょう?
全くアートのことはわからないというマネージャーでも機能性という点がポイントになりアートを取り入れてくれるかもしれません。
まずは、「アートとしてのハードルを下げることなのではないか?」と思ったわけです。
そして、一つをパネル状にして、組み合わせ次第で無限にユニークなものが作り出せること。これは、モザイクの思考です。モザイクほど細かくはないけれど、一つのピースが集まればダイナミックな表現が可能です。
そしてその一つのピースに、シリアル番号とNFT照明をつけ、一つのピースの所有者を管理できるようにしました。
そうすることで将来、世界中に散らばった(そうなっていたら)ピースを一時的に集めて、ダイナミックな表現が所有者と一緒に作れるのです。例えばこういう感じで。
ニューヨーク公募展とは?
今回私が応募したのは、アートインキュベーション協会が主催する「ニューヨーク公募展2024秋冬」。
ニューヨークの2か所で開催されますが、最近追加されて、3か所での開催となりました。
内容をホームページから抜粋します。
そもそも公募展とは、以下AIによる概要:
公募展とは、美術団体が作品を公募して入選作を展示する展覧会です。志を同じくする美術家たちが継続的に出品することで、研鑽の場としています。公募展には、次のような特徴があります。
全国からの応募作品を審査する
上野の東京都美術館や六本木の国立新美術館などで展覧会を開催する
ひとつの美術団体に所属して美術家として成長する人が多い
全国に100以上あり、画壇を形成しているのはこうした団体系の作家たちである
公募展のポータルサイトとして「アート公募」があります。(概要ここまで)
今回の審査員の方々を見れば、ニューヨークでの日本人アーティスト紹介に対する本気度がわかると思います。
まずは、20年以上NYのアート業界で活動する佐藤玲子さん
■佐藤恭子:NYのアート界で長年キュレーション活動をするキュレーター
ニューヨークを拠点に活動するキュレーターで日本文化紹介の第一人者。
朝日新聞社と共同で「メトロポリタン美術館古代エジプト展 女王と女神」(2014年、東京都美術館と神戸市博物館で開催)を実現。2016年に小松美羽のニューヨーク初展示を手掛ける。前衛的な展示で知られるニューヨークのアートスペース、ホワイトボックスにアジア部門を創立。2018年から2021年までそのディレクターを務め、草間彌生、オノヨーコ、久保田成子、千住博、村上隆、杉本博、松山智一、大岩オスカール、小松美羽ほか55人の日本人を展示した歴史的な「A Colossal Word: Japanese Artists and New York, 1950s-Present」や「Hiroko Koshino: A Touch of Bauhaus」(2018年)のキュレーターを務めた。
そして、日本サイドでアーティストを束ねる御二方。
■安達元一:国際エミー賞受賞放送作家
日本のテレビ界を牽引してきた放送作家。
「ダウンタウンのガキの使い」「奇跡体験!アンビリバボー」「踊る!さんま御殿」「ぐるナイ」「ドラえもん」「SMAPxSMAP」「笑っていいとも」〜など数々の国民的ヒット番組を手がける。
2008年、自身が構成を務める番組「たけしのコマネチ大学数学科」で第35回国際エミー賞を受賞。番組出演の北野武監督とNYでレッドカーペットを歩く。他、第42回ギャラクシー賞大賞、国連平和映画祭2007特別賞、など受賞。
■花田淳:銀座花田美術代表
「日本の型にハマったアートはいらない。新しい価値の創造を求め続けいるアーティストを応援したい。いきなりニューヨーク!こんなチャンスは無いです。世界のアートシーンで、本気で活躍したいと思っている方を待っています。」
私は、応募する前に安達さんのYoutubeをたくさん拝見しました。非常に説得力ありますし、共感できることがたくさんあったので、応募に踏み切りました。
この公募展は、展示だけでなく、どうやってギャラリーに取り扱ってもらうのかなども教えてくれます。そして佐藤さんの20年以上かけて構築された人脈を駆使して美術館や、ギャラリー、アート関係者に広報してもらえる上、ギャラリーツアーまであります。
それは個人ではハードルが高いものばかり。
そしてその際に必要になるアーティストポートレイトの添削まで行ってもらえます。
もし、ニューヨークで挑戦してみたい人がいるなら、一考の価値ありではないでしょうか?
しかし、私もまだ行ってないし、絶対なんてことは言えません。もしNYに行けた際には、体験や結果などの報告会をする予定です。
またこれから行きたい人に向けてのアドバイスや質疑応答もします。ご興味ある方はもう少し読み進めてみてください。
ニューヨーク出展に向けての準備とクラウドファンドの立ち上げ
入選の連絡をもらったのが、9月の下旬。それから大忙しの毎日になりました。
まず、出展する場合は、出展費用がかかります。
そして、自分も渡航するなら渡航費用もかかります。
作品だけ送ってもOKですが、ギャラリー巡りなんてのはできません。
展示会経験者としては、作品や商品を展示しているだけで、取引が決まることなんてまずありませんので、できればアーティスト本人が自ら出向いたほうがいいのです。
しかし、ニューヨークに暮らしている知人によると、暮らしているニューヨーカーでさえ物価高には悩まされている上、日本から来るには、メディアが伝えている通り円安の影響でラーメン1杯5000円の世界なのだそうです。
ホテルもマンハッタンでは4万円以下で泊まれるところはドミトリーなどの共同部屋や共同バスなどになるのでは?という話でした。
これまで私は何かを計画する際、必ず、ある程度の見込が確保されている中で慎重に物事を進めてきました。
そのため、資金の使用用途を公開し支援をお願いする、特に今回のような個人的な活動においてはとても勇気が要りました。
しかし、NYの今回の費用を見積もってみたところ、ざっと100万円。もちろんできるだけ節約するつもりではいますが。
というわけで、ニューヨークへの出展に向けてクラウドファンディング立ち上げました。
長年足が遠のいていたNYでは、美術館やギャラリー、ショップなどを訪れ、最新の情報をキャッチアップし、作品にも反映させたいと思いっています。
そして、私が体験したNYのエネルギーや新しい世界を、帰国後の報告会やイベントなどでお伝えできたらと思っています。
リターンは、感謝の気持ちを込めて、返礼品をセレクトしています。
その中にオンライン報告会(11/23予定)もありますので、これからニューヨーク進出を考えている方は、ぜひご参加ください。
ご興味がありましたらクラファンページをご覧いただきたいです。
そして、「応援してもいいよ!」
という方は、ぜひ、お力をお貸しください!
どうぞよろしくお願いいたします!
また、最新情報はインスタグラムやX(ツイッター)などで発信していますので、フォローもよろしくお願いいたします。
出展作品と展示会の詳細
「ヘンプハーツ(Hemp Hearts)」は、ヘンプ(大麻草の繊維から作られた生地)を素材とした立体アート作品です。
本作品は、ヘンプという一つの植物の数奇な歴史と人類がその歴史の中で翻弄された心理的葛藤や心模様を表現しています。
30cm角のタイル状の音響パネルに、スモッキングという裁縫技術で加工したヘンプの生地を張り付け、それぞれ異なる模様を持つタイル8個をハート型に配置し、壁に貼り付けています。
音響材を内部に使用しているので、吸音・防音材としても機能します。
※大麻草から作られる布であるヘンプは、ドラッグで使用されるマリファナのような覚醒成分はほとんど含まれていません。
●2024年11月6日〜13日 12:00−18:00(休廊:日曜・月曜・祝日)
ソーホーの一等地にある「マックスギャラリー」 (*私が参加するのはこちらです)
552 Broadway, 4th Floor Suite 401, NY, NY 10012
会場は、マンハッタンソーホーの目抜き通りのブロードウェイにあるギャラリー・マックス・ニューヨーク。プラダが向かいに、ユニクロが並びにあり、まさにソーホーの一等地です。ソーホーは倉庫街に世界の優秀なアーティストが引っ越してきてアートの中心になった場所です。戦後にジョージ・マチューナスが提唱したフルクサス運動には、オノヨーコや久保田成子などが参加し、日本人アーティストなくては運動を語れないほど重要な活動をしました。画廊として、レオ・カステリとOKハリスがソーホーにギャラリーを構えて美術史を作った歴史的証人として鎮座しています。現在もその歴史を踏襲したジェフリー・ダイチ(ジェフクーンズ、バスキアなど手がける世界一のキュレーター)が巨大な面積を持つギャラリーを持って存在感を示しています。
http://gallerymaxny.com/
●2024年11月4日〜11日
ダウンタウンの文化の中心のような場所にある「テンリギャラリー」
43A W 13th St, New York, NY, United States, New York
もし、この時期にNYにいらっしゃる方がおりましたら、ぜひ足を運んでみてください。私以外にもこれから活躍するアーティストの卵たちがたくさん出展しています!
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