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王子動物園のタンタン中国へ返還

本日2020年5月19日、神戸市立王子動物園の24歳雌のパンダの
タンタン(旦旦)が中国へ返還されることが発表されました。

タンタンは2000年7月に来園し、実に20年間、各地にパンダはいるものの、唯一無二の存在として多くのファンを魅了してきました。

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元々、阪神淡路大震災の後、復興を応援するために、中国からやってきてくれたタンタンですが、その約束の期日が2020年7月で切れるそうです。

そもそもは、当初から、10年間の予定で借り受けていたそうです。しかしいつのまにか、更に10年延長され、今日に至っていたのです。

実に20年間です。ですから、もうすっかり日本になれているのに、今更?!
こんなに高齢になってから違う環境に戻って大丈夫だろうかと、
心配するファンも多いのも道理です。

しかもタンタンは、なかなかの苦労人ならぬ苦労パンダなのです。

オスのコウコウ(興興)と一緒に来日した、タンタンでしたが、
このご主人コウコウは、2002年に中国へ返還されてしまいます。

繁殖がうまくいかなかったからという理由でしたが、実は後に、
この初代コウコウは雌であったことが判明したそうです。

ともあれ、入れ替わりに二代目コウコウがやってきます。

そしてようやく、二代目コウコウとの間で、人工授精による繁殖がはじまりました。が、しかし2007年には死産、2008年には無事出産まで至ったのですが、わずか4日で赤ちゃんは死んでしました。

更にこの二代目コウコウですが、なんと2010年9月、
人工授精の為の麻酔の事故で亡くなってしまったのです。

そしてそれ以降10年、ずっとタンタンはひとりだけで暮らしていました。
こんな日々を過ごしてきたタンタンですから、ゆっくり幸せに暮らしてほしいと、誰もが願いたくなる、そんな存在のパンダさんなのです。

しかし24歳という年齢は人間ならもう70代です。今後を考えると、医療体制が万全な四川のパンダセンターに戻した方がよいかもしれないとも思いますし、でも慣れた所がいいのかもしれないし、と、複雑な心境です。

ファンとしては寂しい限りですが、とにかく、タンタンが幸せでいてくれればそれでよいとも思います。そこだけは、関係者の皆さんが尽力してくれることを心から願っています。

ただ、辛いのは、新型コロナウィルスの影響で休園中であり、仮に開園しても、他県のファンが来園できないかもしれない、または三密を避けるためにお別れイベントが実行できないのではないか、等等…こんな時だからこその心配がたくさんあることです。

出発に関しても、早まったり遅れたりと予定が立っていないようですから、今後の発表を待つしかありませんが、どうか、無事に、見送れますように。

こんなに愛らしいタンタンに、せめてもう一度!


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